表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第二章:ルスティア編
64/240

第十三録:遺恨怨恨 一節「もう一人の落とし子」

ドサリ…ネフィリムの遺体が地面に落ちる

もう動かず再生もしないその様子を

見て戦いが終わったことを告げる。

「疲れたー!」

「この様な戦いは久方ぶりですわね」

「ま、私たちにかかればこんなもんよね」

「ハハ!みんな怪我はないかい?」

ウルは仲間である皆に問いかけた

それぞれ怪我はないことを伝える


「これで依頼は完了か」

「だね!あとはギルドへ─」

「待つんじゃ」

夜天羅が辺りを警戒している

彼女は深く周囲の様子を探る、その様子に俺は刀に手をかけた。

レミリア、ネローズも辺りを警戒し始める。


「…!こちらへ猛スピードで何かやってきますわ!」

「いや!そんな!?この魔力は…!!」

森から弾丸の様にこちらへ一直線

突進してきたそれはまさかのネフィリム。

驚きつつも全員が回避、まさかの二体目にウルと顔をみあわせた。

「ハハ!まさかだね!史上初じゃないか?

 二体もネフィリムがいたなんてさ!」

軽口を叩きつつも武器を構えるウル


二体目はネフィリムとわかるが形状が変わっていた

両腕が刃物の様に尖っており羽は虫のトンボを模した形

触手はなく下半身は二股に分かれていた。

「依頼料は上乗せだな」

「ハハ!ごもっともだね!」

今度は俺も夜天羅も戦いに参加する

刀を抜刀、構えてネフィリムを見た


「はっ!?」

「これは…美しくないね」

ネフィリムは俺たちには目もくれずに

一心不乱に一体目の遺体を貪り食い始める

その悍ましい光景に全員が絶句した。

グチャグチャと血の滴る生の肉を咀嚼する不愉快な音が響く。

ハッと何かを思い出したネローズは声をあげた

「…っ!!ヤツを止めて!!」


その声を聞いて前衛である俺、ウル、ブランカは一斉に動き出す。

ネフィリムを遺体から引き離すのが最優先ウルが突撃をするも

両腕を地面に深く突き立て離れない様に抵抗。

俺は肩近くの腕を切る幸い刃が通るが一刀両断とはいかなかった

ブランカもハンマーで叩くも動かない。


ダメージは入っているしかし全力で

防御に徹している、攻撃を続ければ勝てる。

しかし問題はネローズの語った噂。

"噂だとネフィリム同士で融合するとか"

今、この噂が現実になった。

是が非でもその場を離れようとせず俺たちという

敵が攻撃をしても捕食をやめない

ネフィリムにとってこの捕食は何よりも優先されること。


夜天羅の矢がネフィリムの顎にヒット

下顎が弾け飛び捕食が出来なくなる

チャンスだ、再生する前に叩く、俺たちは一斉に仕掛けた

レミリア、ネローズの後衛組も援護射撃の準備をする

ネフィリムの動きに注意を払うも予想外の行動を取り出した。


突然、ネフィリムは自身の腹を裂き出したのだ

全員が混乱した、思いもよらない自傷行動。

一体目のネフィリムならしなかった行動を何の躊躇いもなくおこなう。

近づく前にネフィリムは遺体を巻き込んで前のめりに倒れた。

異常な行動の連続に足が止まる、次に何をしてくるのか

予想すら立てることができない。


「集中砲撃魔術"インフェルノレイ"」

「アマリリス遺本、断章"アトミックダスト"」

レミリアはネフィリムの頭上から熱線を浴びせ

その後すぐにネローズは黒い球体をぶつけた

爆発と爆音二人の魔術により土埃が巻き起こる

恐らく二人の高火力魔術、それを受けたやつは──


「ハハ!よくないことが起こってるね!」

土埃が晴れ姿が顕になる。

ネフィリムは前のめりに倒れたまま焼かれ

ズタズタにされてもはや生物か炭か判断がつかない

「…油断はなさらないで、まだ生きていますわ」

「あれでか!?」

「驚異的じゃな」

明らかに炭化して所々赤熱していた。

普通の生物ならとっくに死んでいる。


パキ…パキパキッ

軽い何かが剥がれ落ちる音が聞こえた

その音源はネフィリムの方からだ

全員が臨戦態勢、俺たちは静かに様子を伺う

ウルとブランカ、二人に視線を送る

武器を構え三人でネフィリムに近づく。


音はしているが具体的な動きはない

気味が悪い。ただ体が炭化して崩れているだけなら納得できる

しかしネフィリムは生きている、刀を握る手に力が入る。

バギィ!!一際大きな音がしてネフィリムの背中が裂けた。


「まさか…羽化をしようとしているのか?」

「その様だね」

なら俺たちの行動は決まっている

ウルはその場で構え、俺とブランカはネフィリムに向かい走った。

裂けた背中から中身がゆっくりと起き上がり始める

本格的に動き出す前に強襲をかけて叩く。


先に仕掛けたのはブランカ。

ネフィリムにハンマーを叩き込んだ

しかし──

「え!?」

ハンマーは当たる直前に止まった

いや止められた…恐らくネフィリムの未知の力。

「ブランカ!退避しなさい!」

レミリアが声をあげた、その直後─


「うわ!!」

謎の力がブランカを俺たちの方向へ飛ばした

かなりの勢いがありブランカは受け身がとれない。

「ブランカ!」

「俺に任せろ!ウルはそのままやつを仕留めとくれ!」

構えを解こうとしたウルを静止して

俺は刀を納刀、ブランカを受け止めた、が。


「ッ!クソ!?」

確かに受け止めた、しかし勢いが止まらない

踏ん張って減速をするも地面が抉れ続ける。

ついには足が地面から離れて俺も吹き飛ばされた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ