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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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余談「妖霊事件」30

「よっしゃ!始めんで!!」

「えぇ….?」

報告会のために妖霊管理機構に訪れたら何故かジュースの入った紙コップを持たされていた。

……場の空気というか完全に打ち上げだ。

「それじゃ!かんぱーいっス!」

聞きたい事をとりあえずは呑み込み乾杯をした、あとはガヤガヤと盛り上がり料理を食べ始める。


「いや…あの、青鐘寺さん?」

「おう!縁継くんもいっぱい食べや!」

「あ、はい頂きます…じゃなくて報告会は?」

ビール缶を片手に持ちピザを頬張る青鐘寺さんに報告会のことを訪ねる。

「おぉ?んなもん方便や!あ、いや縁継くんには言ってなかったわ!」

「方便…?」


「うちの上の奴らは金に厳しくてなぁ…打ち上げだ何だのケチりよんねん!だから20時以降は夕食代支給を逆手にとってな!」

「………で、報告会と銘打ってですか?」

「そや!」

「いいんですか…それ?」

「大丈夫や、心配せんとホラ食べや!」

陽気な青鐘寺さんから紙皿に取られたピザを差し出される。

俺は……それをありがたく受け取った。

「ありがとうございます。」


夜に報告会なんておかしいと思ったが…まさかただの打ち上げだなんて変な肩透かしを喰らった感じだ。

「縁継さん!」

「岡堀さん、華原さん!…と友美…さん?」

「はい!縁継さん助けて頂きありがとうございました。」

ペコリと頭を下げる友美さん…救助時の衰弱していた様子とは違いすぎて一瞬誰だが分からなかった。


「縁継くん、君には感謝しても仕切れないよ。」

「いえ…そんな、俺は手伝っただけです。」

華原さんが微笑みながらそう言った…最初に会った時よりも張り詰めたものがなくなりこっちも別人のようだ。

「……ん?」

その時ふと目に映ってしまった、堀岡さんと友美さんの左手薬指にシルバーの同じ指輪をしている事に…もしやと思っていたがマジか。


「あ、実は僕と…その友美は元々が恋人で先日婚約をしたんだ。」

「おぉ、おめでとうございます。」

「いやぁ!ありがとうございます!」

堀岡さんは照れ笑いを浮かべその隣で友美さんも照れていた、なんとも微笑ましい。

「いやー!まさか堀岡に先を越されるなんて…お幸せにっス!」

「幸せにしたれよー!」


酒に酔っているのか少し赤ら顔の荒垣さんと青鐘寺さんに絡まれてしまう。

唯一の未成年である俺はその様子をジュース片手に眺める。

大掛かりな事件を解決し平和な日々が戻ってきた、そう思うとやっと肩の荷が降りた。

それからは憂なく打ち上──報告会を楽しんだ。

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