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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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第八十九録:マッドネス 四節「決着。」

俺はコイスケの能力でわずかに影に足を沈ませることでオーディンを抑え込む、カトレアはコイスケの存在など眼中にない。

ゆえに抑え込まれた事に混乱している。

「加勢じゃ。」

夜天羅も加えて完全に身動きを取れなくした、もがくオーディンだが抜け出せない。

「お前たちができるのはここまでだよ!!あとはどうする?どうやって私を倒す!?」

「簡単だ、こうする。」


にゃぁん!

コイスケの鳴き声が響く。

俺の足元から離れて向かった先はオーディンの真下、そして───

「な、にッ!?」

オーディンの足元から勢いよく突き出したのは"ロスト・レクイエム"それがオーディンの肩へ刺さる。


(なぜ刺さる!?神聖防御が無効化されている!?意味がわからない!!)

カトレアは混乱してあるだろう。

神聖防御が無効化されているのは簡単だ、俺が忍ばせた"壊縁"で上手くオーディンに刺しているからだ。

「バカが!レーヴァテインが持っていなければ無意味な剣だ!こんな小細工───!!」


カトレアは何かに気がつき声が途切れた、それはレーヴァテインから出た一本のケーブル。

繋がる先は…ロスト・レクイエム。

「こんな物!!」

「むだだもんねー!!ロスト・レクイエム!!」

焦りながらも素早い動きで刺さったロスト・レクイエムを引き抜こうとするもドロシーが能力を発動する方が早かった。


ピィン……

甲高い音が響く、その後に訪れたのは静寂。

オーディンは動かず俺たちも効果があったのかどうか判断つかずで動けない…最悪、騙し討ちだってあり得る。

「……うむ?一つ反応が消えたのう?」

「どっちかが死んだ…?」

なぜだ?ロスト・レクイエムは電子機器に絶大な効果を発揮するがそれに特化しているが故に生物にはただの剣。


「多分だけど…メアリーだと思う……」

暗く沈んだ声色のドロシー。

そうか、メアリーがユーリカたちにとってのオリジナルなら身体の中に何かしらの機器が埋め込まれている事になる。

その機器がロスト・レクイエムにより無力化で…か。

「なに、死んじゃおらんから大丈夫じゃ!」

「そうだ、あんまり気にすんな。」


バシュッ!!

突如、オーディンのコックピットハッチが開き中から姿を現したのはカトレア一人だけ。

「ハァ!… ハァ!……ッ!!」

息を切らしながらオーディンから地面へと落下して起き上がろうとする。

「………」

俺だけカトレアへ近づく。

起き上がる動作で手一杯なのか反応する余裕がないのか。

「終わりだ、カトレア。」

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