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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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余談「妖霊事件」23

「アッ…スーッ……」

吉田さんの目が明らかに泳いでいる。

……正直なんでこんなにも動揺しているのかはわからないが性格だろうか?

「吉田!できたんやったら発動や!」

「あっはい!!」

青鐘寺さんが吉田さんへ指示を出すとハッとなり急いで術式を発動する準備を始めた。


「邪魔させるわけねぇだろ!!」

俺は吉田さんの前に立ち吉田さんへと狙いを定めた比良坂を牽制しその後ろからは青鐘寺さんが刀を振るう。

「ッ!!」

「すばしっこい奴やな。」

「……貴様…!!」

怨みを込めた眼差しが俺たちへと突き刺さる、だが…比良坂にはそれしかできない。


なぜなら…手加減をされている事を理解しているからだ。

青鐘寺さんが本気を出せば比良坂はひとたまりもない、恐らく瞬く間に勝敗は決する。

今…比良坂が生かされているのはコトリバコにある魂とコトリバコを破壊してしまわない為だ。

皮肉だな…比良坂は魂をコトリバコから取り出しは願ってもない事。


吉田さんの手でそれは叶う…だがしかし、それを叶えてしまった瞬間に比良坂の死が確定する。

コトリバコ本体も俺に移す事で解魔ノ瞳で解体され意味をなさない。

目的との引き換えは自身の死。

「わかっとるな?お前の家族の魂は正しく浄化して弔ったる。」

「弔い…だと?理不尽に苦しみ死んだ私の家族たちんをか!!そんなものを認めてなるものか!!」


激情に身を任せて青鐘寺さんへと襲いかかる比良坂だが軽くいなされて攻撃が通じることはない。

「終わりや。」

「ッ!?」

怒りに身を任せていた比良坂は周りを見る余裕はなく気がついた時にはもう──術式の中へと誘導されていた。

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