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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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第八十五録:悪に至る無垢は悪意なく── 五節「呆気なく。」

────「旦那様は上手くやっておるのう。」

クラレント02の攻撃を回避しながら旦那様の様子を確認する。

旦那様は攻め続けて正面から王手を差しに行っていた…わしもそれに続くかの。

紅の鞭をしならせて準備運動を始める、地を蹴り駆ける。

わしの動きを察知しクラレント02は頭部から銃を連射、それを鞭にで叩き落としながら同時に振り回し鞭の結界を形成。


「間合いじゃ。」

鞭をクラレント02の左足首に解けない様に絡ませてピンと張る、そして───

「せい!」

力任せに全力で引っ張る。

クラレント02はバランスを崩して後方へと転倒…するはずだったが背面の推進機能を駆使して転倒を阻止。


わしはその動きを読み、倒れ掛かるクラレント02の胸部辺りを踏みつけ蹴りをして推進機能など関係なく地面へと叩きつけた。

そしてつかさず鞭をクラレント02の肘関節に向け振り抜き破壊。

「詰みじゃ。」

わしはクラレント02の胸部に立ち見下ろすと頭部が変形……しかし。


「詰み、と言っておるのじゃ。」

変形しその単眼が現れた瞬間に鞭で破壊、反抗する手立てを全て奪う。

「夜天羅!!」

「うむ!」

旦那様からの声に応えてすぐさま胸部の装甲を剥がして搭乗している人物とご対面。

……生気のない瞳と目が合う、本当にエミリーとよく似ている。


一瞬の感傷を振り払いメアリーが動く前に鞭で拘束、驚くほどあっさりと掴まり少し拍子抜けな気分になってしまう。

旦那様はどうかと視線を向けると…わしと同じく上手く確保できている様だった。

「ひと段落…じゃな?」

「あぁ、とりあえずはだが。」

"夜天羅ー!縁継ー!"


耳につけた彼方ノ鏡を遠隔通話ができる様にできる魔道具からドロシーの声が響く。

「おお!ドロシー、どうしたんじゃ?」

"そっちはどうかなって!ドロシーの所はね!ザディル戻ってきた!"

「そうか!」

ドロシーと話しながら旦那様の方へ向く、視線が交わり互いが言わんとしている事を察する。


「わしらも戦いが終わったからの、今からドロシーの所に戻るのじゃ。」

"わかったー!!"

その言葉を最後に通話が切れる、ドロシーのおかげで状況は把握できた。

「じゃあ…行くか。」

「うむ!」

そうしてわしと旦那様はメアリーを抱えてドロシーがいる森の方へと向かう。

閲覧ありがとうございます。

ぬわー!!また超えてしまった…弛んでる…弛んでなぁい?……スミマセン。今日の夜にはまた余談の続きを投稿します。よろしくお願いします。


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