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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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余談「妖霊事件」20

「なぜ……過去を知っている!一編たりとも残した覚えはないですよ。」

「ま、そうやな。確かに管理機構やその前の陰陽寮の記録なんかも綺麗さっぱりや!」

「なら…なぜだ!!」

「……なぁ来空って知っとるか?」

「!?」

「おっ。知っとるか、縁継くんな来空の祖先や。」

「は?」


「その来空の記録簿にお前と戦った時の話や過去が残っとったで。」

「ありえない!?」

「それがあり得んねん、なんせ来空は千里眼保持者や。」

「ば、バカな…私は!最初から詰んでいたのか!?」

明らかな動揺、千里眼で見られていたら対策のしようがない、もし比良坂が妖界へ引きこもるならそれでよし…しかし被害をもたらすなら過去から幾らでも対策される。


「まぁ…なんや、お前の過去は同情するがな。

もうそれだけで終わらせるには罪を重ね過ぎや、どうしようもあらへん。」

「クハ…ハハ……ハハハハハハハハッ!!!」

「………」

自身の敗北を確信してしまったが故の狂乱の笑い…こういう奴の自暴自棄は末恐ろしい。

本当に何をするかわからない。

「ハハハハ……私の五百年は!?怨恨は!?許せない!許せるはずがない!私欲で私の全てを奪ったくせに!?私が奪う側は許されないのか!!」


「……そうはゆうがな、無差別に奪ったらあかんわ。」

俺はタバコを取り出して火をつけた。一吸いして息を吐く、白い煙が宙を舞う。

「構うものか!!生が憎い!!なぜ───ッ!?」

ガァン!!

刀が比良坂を襲う、それは俺の刀ではない。

長い刀身が踊る様に舞う流麗な剣捌き。


「お待たせしました!」

「早いな!一服中や。」

刀の主は縁継くん。

予定の十分よりも少し早い到着、そして…空から俺の後ろに着地したのは吉田だ。

これで全てが揃った…ここから決着までは早いだろう。

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