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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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余談「妖霊事件」16

「こ、こんな符を!き、きき、危険ですよ!?」

吉田さんは技術職のリーダー、一目でこの符の効果に気がついた様子。

「吉田がそうゆうって事は効果は本物や、これは受けた呪いを縁継くんへと移す妖術符や」

「な、そんなのダメっすよ!!」

'荒垣よ、大丈夫じゃ'

「だ、大丈夫って…」


'旦那様はわしの邪気を問題なく解体しておる、苦もなくの。'

「夜天羅曰く、邪気はコトリバコの残滓の五倍らしいです。」

「そんな強力な物を…毎日?」

「はい。」

'しかし解魔ノ瞳といえど限度はある、恐らくじゃが…同行できるのは三人が限界じゃ'


「作戦はシンプルや。最初は俺と縁継くんが潜入、友美ちゃんを奪還。外で待機してる堀岡と華原は友美ちゃんを保護、吉田と縁継くんは再突入して比良坂をボコボコにする。」

「わ、私!?」

「そうや、妖術のエキスパートは必要やろ?お前以外に適任はおらん。」

「そ、そそそ、そんな!私の技術が比良坂に通用するとは思いません…」


「大丈夫や、昔の技術ならそうやろうがお前はお前の技術体系があるやろ?自信持ってええ!」

「わ、わかりました…」

青鐘寺さんの説得により吉田さんは陥落、その様子は捨てられた子犬の様だった…無理もない、心の準備などできるはずもない。

「よし…会議は終わりや!決戦は明日、よろしく頼むで!」

「はい!」


─────時は戻りヘリの中。

ガチガチに緊張した吉田さんが嫌でも目に入る…少しかわいそうな気がする。

それから俺の視線は手にした刀へ視線へ向ける、青鐘寺さんから"めっちゃ強い刀を用意したるからな!"と言われ貸してもらったが…。

「………でけぇ。」

二メートルはある太刀、柄を含めれば二メートル四十センチはある。


「ええやろ?妖術具"騒速丸"や、妖術を付与した刀で妖霊管理機構が持つ刀でも指折りのやつや!」

「……さいですか。」

扱えない訳じゃないが…まさかこんな太刀を初めての実践で使うことになるとはな。

「見えてきたで、比良坂邸や。」

「なんか…禍々しいですね。」

窓の外から見えるの廃墟…その周りは不自然なほど生が存在しない。

草木が枯れて大地が荒れている。


「コトリバコの影響ですか。」

「そうや、妖霊管理機構の俺らが気がつかんように上手く隠してたみたいやな。」

青鐘寺さんはヘリの扉を開けた、風が入り込み空気をかき混ぜ巻きあげる。

キュポン…鉄製ライターが開く小気味いい音が響きタバコの匂いが鼻をくすぐる。

「よっしゃ!行こか縁継くん!」

「え?」


返事をする間も状況を認識する間もなく青鐘寺さんへ服を掴まれヘリから飛び降りさせられた、パラシュートなどなしだ。

「おわぁぁぁぁぁぁ!?」

「ハハハ!!」

笑っている青鐘寺さん。

……初めてこの人をぶん殴りたいと心の底から思ったと同時に青鐘寺さんに従う部下は大変だろうと荒垣さんや吉田さんの顔が浮かぶ。

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