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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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余談「妖霊事件」15

───「縁継くん大丈夫か?」

青鐘寺さんは俺を気にかけてくれる…なぜなならここが上空だからだ。

「大丈夫です。」

旅客機じゃない…軍用のヘリコプターに乗り俺と青鐘寺さん、それにバックアップで荒垣さんと吉田さん同行。


「そうか、あんま気張らんとな。」

そう言って青鐘寺さんはタバコを咥える、が着火はせず咥えるだけに留めている。

「火気厳禁っすよ〜」

「わかっとる、口が寂しいんや。」

青鐘寺さんは口元でタバコを遊ばせながら外を眺めて暇を潰している。

俺は昨日の作戦会議を頭の中で振り返る。


──────妖霊管理機構、会議室。

「よぉし!集まったな!」

会議室には俺を始め岡堀さん、華原さん、荒垣さん、吉田さんと最初に天逆について説明された時と同じメンバー…それに加えて──

'わしも参加するのじゃ。'

俺のスマホからビデオ通話を繋げて夜天羅が映る。


「夜天羅さんは初めましてやな、俺は青鐘寺 清柾だ。」

「初めましてじゃのう」

それから軽く荒垣さんから順に自己紹介を済ませて本題へと移る。

「今回やが縁継くんと夜天羅さんの協力で比良坂の過去と目的が判明した。」

「目的もっすか!?」

「そっちは恐らくやがほぼ確定や。」


「比良坂の目的は家族の魂浄化と蘇生や。」

「じゃ、じゃあ…じ、人類のふ、不死身とかは嘘?」

「そうやな、家族の魂を維持するための人殺しを都合よく言い換えた方便や。」

改めて…この時点で比良坂への怒りが湧く、家族や奥さんを救いたい気持ちは同情する。

しかし数えきれない人を犠牲にするのは絶対に違う。


「でや、目的がホンマかどうか比良坂邸を調査してもらったんや。」

青鐘寺さんは華原さんと岡堀さんへと視線を向けた、堀岡さんが立ち上がり話し始めた。

「私と華原さんで調査を行なった結果ですが…概ね今ご説明にあった目的で動いていると断定しました。」

「私の妖術の影響を受けないドローンなどで調査をしました、そこには龍脈付近での儀式室と神隠し童保持者…華原 友美さんを確認いたしました。」


「!?」

驚き俺は思わず華原さんの方へ視線を向けてしまった…華原さんと目が合う。

「黙っていて悪かったね…神威持ちは私の娘だよ。」

「あっ…いえ、そんな華原さんが謝る事じゃないですよ。」

「まぁ…と言うわけでや、俺らは明日に比良坂邸へと乗り込む。」

「あ、明日…で、ですか!?」


吉田さんがおずおずと手を上げながら青鐘寺さんへと質問をした。

「比良坂の奴が俺らの動きを察知してると仮定してや、それに準備のいとまを与えない為や。」

「そ、それはわかりました…けど、コトリバコの残滓はどうするんですか!?わ、私たちじゃどうしようも…」

「そこは俺が先陣を切ります。」

「なるほどっすね…解魔ノ瞳なら無効化出来るとすけど単身は危険すぎるっす!」


荒垣さんの指摘はもっともだ、あの比良坂を相手に単身は危険すぎるが…その点は問題はない。

「夜天羅が作った妖術符があります。」

吉田さんと荒垣さんへ妖術符を手渡す、それを見た吉田さんの顔色が変わる。

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