第八十録:バーサーカー 二節「断罪の加護」
「ハッハ!楽しいなぁ!!アモンの奴を裏切った甲斐があると言うものだ!!」
「っ!お前アモンさんの知り合いか!?」
…純粋な悪魔でこれだけの強者なら十分にありえる、言葉から察するにもしかすると親しかったのかもしれない。
「お!アモンを知っているか!いや、あのバカを殺したのだ!当然か!」
「あのバカ?」
ガァン!!刀剣が激しく衝突、俺とアスタロトは鍔迫り合いの状態で睨み合う。
「サタナエルだ!」
「っ!?アレもやっぱりお前らの仕業か!!」
…悪魔が関係しているから予想はしていた。
コイツらのせいであの善良なアレックスさんが長年苦しめられてきた…そう思うと自然に刀を握る手に力が入る。
「いや!信じられんかもだがサタナエルは我らとは別だ!奴は自力で脱獄、肉体を得た!流石は元大天使と言った所だな!勧誘が失敗したのが悔やまれる!!」
「そうかよ!」
アスタロトのノコギリを全力で左へとそらし距離を取る……追ってこない?それに何かを考えている?
「ふむ…サタナエルを倒したのなら褒美を与えられているはず!」
褒美?アモンさんからそんな物なかったし俺と夜天羅は別に褒美なんていらない。
……待てよ、サタナエルの時じゃないが加護は貰ったがそれは詳細不明。
「あぁ?んなモン貰ってねぇよ。」
「嘘だな、あの生真面目なアモンが忘れるはずがない。」
過去の仲間への信頼、アモンさんの性格を熟知している。
アスタロトは明らかに警戒をしている、この戦闘狂が距離を詰めて来ないのがいい証拠だ。
「お前らに裏切られて変わったんじゃないか?」
「ハッハ!言うじゃないか人間!!…だがありえぬな!アモンは変わらん!」
「はっ!お前はその褒美を警戒しているわけか」
「警戒か!まぁそうだな!アモンが人に渡す褒美となれば……加護だろう?」
アモンさんの性格なんやらを逆算してアタリをつけてきたか、確かに断罪の加護だ。
「功績を考えるに….断罪の加護だな?」
「さぁ?どうだろうな。」
しかしこれは俺にもどんな効果があるのかわからない、聞く機会はあったが完全に忘れている。
「貴様の反応を見るにハッハ!当たりか!」
……俺って顔に出やすいのか?
まぁ、バレた所でどのみちどう言った加護がよくわからないんだ戦況は変わりはしないだろう、"俺は"だがな。
「ふむ…断罪の加護か、人にそれを与えるなど稀!貴様は運が良いな!地獄由来の技は効かんか!」
「そうなんだ…あっ」
思わず口に出してしまった、口を押さえるが時すでに遅し、アスタロトは驚いた様な表情をしていたる。
「貴様!知らんかったのか!?」




