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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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余談「妖霊事件」04

「ただいま。」

「あら、縁継おかえり。」

「おう!帰ったか!」

帰宅してリビングへ向かい中に入ると両親が揃って寛いでいた。

…よかった、あの情報を聞いてしまったせいもあり両親の姿を見てホッと胸を撫で下ろす。

「どうだったんだ?」

「あー…それなんだけどさ、実は──」

俺は両親へ妖霊管理機構であった事を報告、包み隠さず全てを話して符も渡す。


「そんな奴らがなぁ…」

「しばらくは買い物とか控えた方がいいかしらね〜」

「なんか…ごめん、俺のせいで。」

両親に対して責任を感じてしまう、俺があんな悪霊に関わってしまったばかりにいらない苦労をさせている。

「バカ言え!お前に落ち度なんざないだろ、むしろ被害が出る前でよかったじゃねぇか!」

「そうよ〜縁継が気負うことはないわ。」


「…あんがと」

「それより俺らのことは大丈夫だからほら夜天羅ちゃんとこに行ってやんな。」

「それよりって…」

力がある俺が離れる事に抵抗がある…夜天羅の事も心配だが彼女も実力者だ。

誰かに傷つけられる想像がつかないが両親はそうじゃない。

「変な人来ても夜天羅ちゃんが教えてくれるでしょ〜?」

「まぁ…そうだけど。」

「だからお前と夜天羅ちゃんが一緒にいればすぐに対応できるだろ?」


確かに…夜天羅のそばにいれば敵の察知は早い、腑に落ちて納得してしまう。

「わかったよ…」

「おう!頼んだぞ!」

そうやって両親に見送られて俺は夜天羅が暮らす書院へと尋ねた。

「夜天羅。」

「お前様!陰陽の奴らのとこから戻ったのか、お疲れ様じゃ!」

「ありがと」


部屋に入って寛ぐ、夜天羅はいつも通りに俺の横へ来てくれる。

「どうじゃった?」

夜天羅の問いに対して俺は両親にしたのと同じ説明をした、反応は怒りが顕になる。

「その天逆とやらは随分と身勝手なやつらじゃ!いつの時代も碌でもない奴がいるもんじゃ!」

「まぁ…それは確かにだな。」

そういえば…天逆の目的を聞くのを忘れていた、いやあえて話さなかったのかもしれない。


「しっかし…この符は良いものじゃが…ふむ」

夜天羅は貰った符をまじまじと観察をしたかと思えばおもむろに紙と筆を取り出して何かを描き始めた。

「ほれ!できたのじゃ!お前様、これに妖力を込めるのじゃ!」

「お、俺のか。」

夜天羅から差し出された紙には貰った符と似た様な文字や図形?なんかが書かれていた。

少し戸惑いつつも俺は慣れない手つきで妖力を込めた。


「お!成功じゃ!やはり神威の妖力はすごいのう〜」

「??」

紙の雰囲気が変わった…のか?妖術には疎すぎて終始よくわからないが夜天羅が成功と言っているならそうなんだろう。

「あと三枚同じ様に妖力をこめるのじゃ」

「わかった」

追加の紙を受け取り同じ様に妖力を込める…そうして完成した四枚の符、これをどうするんだろうか?

「よし!お前様!これをお守りにして義父様と義母様に渡すんじゃ。」


「これは?」

「その陰陽の符と似た様なもんじゃが、お前様の妖力を基点として結び付けておるから呪いなど無効化できるのじゃ!」

「解魔ノ瞳は俺にしか作用しないんじゃないのか?」

「そうじゃ、これの原理は呪いの強制譲渡…つまりはお前様に呪いが降りかかるがそれを解魔ノ瞳で即分解じゃな、わしの邪気より強いものは無いから安心してよいのじゃ!」


「なるほどな、了解だ。」

俺の解魔ノ瞳をよく理解している夜天羅の奇策、自分の邪気を常に無効化しているがゆえの絶対的な信頼か…俺は夜天羅を信頼する、それにこれはある種のセンサーとしても機能する。

「ありがとうな、夜天羅。」

「よいのじゃ…お前様に負担を強いてるからのう、最善とはいえ申し訳ないのじゃ。」

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