第七十五録:水と油 二節「悪手」
「なんで!身体がか、勝手に!?」
大崎も混乱している…つまり自分の意思とは無関係に攻撃をしている…教会関連じゃないのか?
もしも聖痕なら大崎の意識や記憶があるのはマズイはずだろう…なら余計にわからない。
「ベリルさん!これでゴルドーさんへ連絡をお願いします!」
「りょ、了解です!」
俺はベリルさんへ彼方ノ鏡を手渡して連絡を頼む…俺はゴルドーさんが来るまでに大崎を無力化をすればいい。
意識が関係なく優先して夜天羅を狙う、俺が邪魔をしようとお構いなしにだ。
「ぐっ!やめてくれっ!!」
必死に抵抗をする大崎。
……教会が関与していないのならなにがそうさせるのか見当がつか────いや…あるじゃないか!思い当たる原因が!!
「大崎、すまんが我慢しろよ!」
「な、なにを───」
言い終わる前に俺は大崎へ接近、背後を取り刀を構えて振り下ろす。
ゴンッ…鈍い音を立てて刀と大崎の頭がぶつかる峰打ち、それにより意識を失地面へ力なく倒れる。
「理人!」
刺牙が駆け寄り仰向けに寝かされた。
止まった…恐らくだが大崎がああなった原因は自身の能力のせいかもしれない。
洗脳がない時点で教会の線は薄くなった、降魔礼讃ならもっと酷い有様にされている…それで俺が考えが至ったのは能力の暴走だ。
「ふー…とりあえず刺牙は離れてくれ大崎を縄で縛るぞ。」
「は!?なんでよ!!」
刺牙へ視線を向ける、納得はしていなくてきた維新に近いものを俺へ向けていた…気持ちはわかるが大崎を放っておくわけにもいかない。
「本人の意思関係なく夜天羅を襲ったんだ、あたりまえだろ…ちなみに────!!」
間一髪、刀でのガードが間に合うが衝撃を上手く逃すことができずに少し飛ばされた。
「おいおい…異常すぎだろ。」
ゆらりと…まるでゾンビや幽鬼の様にその場に立っていた、どうやら安心するのはまだ早いらしい。
現状…ラグナやベリルさんたちに手を出させるわけにはいかない、それはそれで別の問題が浮上させる。
「!!」
意識のない大崎は俺へと標的を絞り攻撃を仕掛けてきた、振り下ろされた剣を刀で弾く。
…なんだ?意識がある前に比べてパワーアップしているが上がりかたが異様。
しかも夜天羅から邪魔をする俺を最優先に排除をしようとしているのも謎だ。
「刺牙!大崎の能力はなんだ!」
「え?理人のは───」




