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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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第六十六録:均衡の塔 二節「3F」

「これは…隈なく探索するのは大変じゃのう。」

「随分といろんな事しているな。」

この高層ビルの各フロアで何をしていたか…

「2〜5階は事務的な作業、6〜12階は無機物に関する実験室、13〜21階は有機物に関する実験室…22〜30階は上級職員の研究所か…」

各フロアが何の部署か判明して探索場所が絞れたもののそれでも多い、それに──

「31階から不明とはのう」


31より上の階層が完全にブラックボックスと化している、情報が全くない。

2階で手に入る情報ではない、もっと上階へ行けば入手できるかもしれないだろう。

「よし…この階を本格的に調べてみましょう、カードキーが有効な事が分かりましたしパソコン…情報媒体もドロシーに頼れば問題はありせんし、どんどんやりましょうか。」

「了解です!」

「了解しました。」


俺たちは時間を掛けてフロアを探索した、幸いな事に死霊などの敵もおらずスムーズに探索が進み2階はあらかた探索をし終えた。

「収穫は……なかったですね!」

「残念じゃな!」

あの最初の部屋はこのオフィスで一番役職があった人物の部屋だったんだろう。


「仕方がないです、次の階に行きましょう。」

「ですね…」

次は三階…新たな問題として次の階層でこのライセンスキーが使える階層になる。

どこかで新たなライセンスキーが見つかるといいんだがな…。

三階に到着したがこの階層は階段からオフィスに入るためのドアにもライセンスキーがいるらしい。


キーを差し込みドアを開けた…2階と同じくセンサーライトが動きをフロアを感知して明るく照らす。

オフィスの作りは二階と変わらない。

早速…2階と同じく全員で行動を共にして探索を開始した。

同じ間取りのためかスムーズに探索が進んでいく、奥にある部屋を探索しようと扉を開けた時だった。


「人骨だな…」

扉を開けてすぐに目に入ってきたのは机を背にして床に座り項垂れるボロボロの服を着た人骨、異質だった…部屋はこんなにも綺麗で整っている、なのに目の前には朽ち果てた骨。

夜天羅はドロシーを抱えて極力視界に映らない様にしていた。

「…ここの住人…ですかね?」

「白衣…それに社員証、ここに務めてた人物であってます。」


「逃げ遅れた人ですか!」

「多分、そうだと思います。」

実際に何があったかは不明であるが人国を見ていてわかる事がある。

崩れ落ちはしているが骨は綺麗に残っているが右足脛部分の骨が折れている。

これが原因で逃げる事ができず……俺は頭蓋に視線が行く。

「自害か…?」

頭蓋のこめかみ辺りに円形の破損が見られる……まるで銃弾の後の様。

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