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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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第六十五録:地に墜ちた空園 一節「空賊」

「なんじゃぁ?」

何事もなく野宿が終わり諸々の準備を済ませて再び空を飛行し始めて数十分。

後ろの夜天羅が怪訝な声を出した。

「どうした?」

「なーんか前から来よる。」

俺はベリルさんとネーメルさんへハンドサインを送りレーヴァテインを滞空させる。


「どうしました?」

「夜天羅がなにかを察知した前から来る。」

そう伝えるとネーメルさんはすぐさま魔術を発動させて注意深く前方を見る。

「!!めんどうね…空賊です。」

「ネーメル隊長、どう対処します?」

二人の顔が一気に変わる、戦闘状態に入った…空賊か確かに面倒だが、相手が悪い。

「のう…ネーメルどの、その遠方を見る術はわしにも見せれるのかの?」


「えぇ…これは術者に掛かる魔術じゃないので私が発動させれば見れはしますが、どうするのですか?」

「おぬしらのような近接戦を得意とする者の体力を無駄に削るわけにもいかん」

夜天羅は立ち上がり弓を構えた、遠距離戦は彼女の独壇場。

「わしが迎え撃つ、ネーメルどのさきほどの魔術をお願いするのじゃ。」


「わ、わかりました。」

ネーメルさんは夜天羅の背後に周り夜天羅の両耳あたりに手を添えて魔術を発動させる。

「おー!すごいのう!……んん!?奴らもゴーレムに乗っておるのう!」

「ドラゴンとかじゃないんだな」

「ドラゴンなどの大型の飛行魔物は手懐けるのが難しいので奴らは高くてもゴーレムを使うのですよ。」

つまり、ドラゴンなんかを制御するほど強い奴らではないのか…余計に夜天羅の相手にならないだろう。


「……よし、奴らのゴーレムを全て落としてやるのじゃ。」

そう言って夜天羅は弓を引き絞る…限界まで引かれた弦が震える。

長距離かつゴーレムを破壊する威力を出す為、夜天羅の本気の射撃。

「第一射、行くのじゃ」

矢が放たれる。引かれた弦が一瞬にして元に戻り風を巻き上げる。

「!!…すごい、一騎撃墜です!」


夜天羅と同じ景色を見ているネーメルさんは驚き感嘆の声を上げた。

見えなくてもわかる、空賊の奴らは今頃混乱しているだろう。

「続けざまに第二第三射」

一気に二射連続の射撃が空賊を襲う、これで半分が減った。

「二射ともヒット!」

「流石に散らばったのう。」


「逃げる気配は?」

「無いのじゃ」

半分の仲間が墜落したのに諦めない執着、普通なら退却する…何が奴らを駆り立てるのだろうか?

「相変わらず諦めが悪いですね」

「…いつもなんですか?」

「はい、奴らは空で運ぶ荷物が希少な物や高価な物だと知っています。一回奪えば損害の釣り合う、だから諦めない。」


味を占めている訳か…逆に奴らに火をつけてしまったかもしれない。

半数の損害という圧倒的な背水の陣、奴らはもはや俺たちを仕留める他ない。

だが…無常にも相手は夜天羅だ万に一つの勝機すらない。

「一気に仕留めようかの。」

夜天羅は二射連続に続いてさらに三射連続射撃、勝負を決めに掛かった。


「本当にすごい…一回も外さずに空賊を撃墜。」

「まぁ!こんなもんじゃな!」

…俺やベリルさんは空賊の姿を見る事なく静かに戦いが終わった。

改めて夜天羅の射撃技術を体感した、これで本来は近接武器が得意なんて…武芸百般とはこの事だな。

「さぁ!ゆこうかの!」


俺たちは再び飛行を開始した、空賊に襲われた事以外の事はなくスムーズに目的地へ向かうことができた。

簡易ロッジではゆっくりと過ごすことができて疲れが取れた、そして次の日──


「おお!これがアキレウサス!広大な廃街じゃ!」

空から見下ろすことができるアキレウサスは絶景と言って申し分ない。

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