第六十四録:立場 四節「アキレウサスへ」
───……三日後。
「じゃあ…ベリルさん、ネーメルさん、よろしくお願いします。」
「よろしくなんじゃ!」
「よろしく!よろしく!」
ドロシーはワクワクしているようでいつも以上にはしゃいでいた。
にゃんにゃー
「はい!」
「よろしくお願いします。」
俺たちは全員で城の中庭集まる、今日はアキレウサスへ向かう日。
「ここからアキレウサスまで二日でしたっけ?」
「えぇ、途中で野宿を一泊してアキレウサス近くにある共用の簡易ロッジで一泊です。」
今回はフォルスラを離れると村がない、今までは村があったが初めて野宿をする事になる。
「じゃあ…お二人ともレーヴァテインの手に座ってください。」
俺は操縦席に夜天羅はその後ろへ座りコイスケは俺の懐へ、ドロシーは夜天羅の膝へと各自がいつもの定位置につく。
「私たちは飛べますから大丈夫ですよ!」
「しんどくないですか?」
確かに妖精族は飛べるが魔力と体力を使う、消耗は避けられないがそこはやはりプライドがあるのか断られた。
「よいのか?」
「私たち妖精は四つん這いより先に飛ぶ事を覚えます、それくらい飛ぶ事が当たり前なのです。それに魔力の消耗もほとんどないのですよ。」
「あとは…訓練で全力で長距離飛行を5時間とかしてますから!」
アハハと笑うベリルさん…流石は特務騎士、ならこれ以上は余計なお世話だ。
「わかりました、じゃあ行きますか?」
「えぇ、いつでも」
ネーメルさんの言葉を合図に二人ともが羽を展開して宙に浮いた、それを見て俺もレーヴァテインを浮上させる。
「並走する感じで行きましょう。」
レーヴァテインを真ん中にして左側にベリルさん右側はネーメルさんが並ぶ。
「了解です。」
「ヨリツグ!ヨリツグ!出発!!」
「あぁ、行くぞ」
賑やかな雰囲気と共にさらに上昇する、そうして高高度に到達して俺たちはスピードを上げて目標へ向かい飛行を開始、空の旅が再び始まる。




