第六十四録:立場 二節「外魔」
「ほう!そうなんかの?」
「今は結界の監視等の偵察しかできていませんがいずれ決戦の日には前線基地として活躍します。」
「それって連合軍みたいな感じですか?」
「はい、我々フォルスラ、フィリッツランド、カルラス、そしてネルテ・ルサドとほとんど全ての国や種族で結成された軍になりますね。」
世界共通の敵ってところだろう、しかし…結界で封印されているせいでいまいち外魔の脅威がわからない。
「外魔ってどんな奴なんですか?」
俺は思っていた疑問をベリルさんへぶつけてみる、長寿の妖精族なら外魔をより詳細に知っていてもおかしくはない。
「そう…ですね…私が小さい頃、今から200年前の話になります。」
ベリルさんで200年か…いよいよ本格的に見た目で年齢が測れないな。
「んん?外魔とやらが現れたのは10年前ではないのかの?」
「外魔と認定されたのが10年前で同時に大軍で襲って来ました。私が幼少の頃は存在は確認されていましが新種の魔物だと思われていました。」
「しかし、外魔は200年以上前から存在して尚且つ我々に悟られない様に数を増やして気を伺っていたのです。」
なるほどな…この話からも察するに外魔にはそれなりに知性があるもしくは統率しているブレーンがいる。
「10年前に話は戻ります、最北の地"ロストホロウ"から溢れる様に現れて我々人類種は武力を集結させて結託をして結界を張り封印。」
「で、現在に至る…と?」
「はい。」
今まで外魔に関しての情報はほとんどなかったしゴルドーさんたちも語る事はなかった、これに関しては意図して避けていたと思うが…ゴルドーさんたちにも事情があるのだろう。
「単純な疑問なんじゃが、なぜ外魔という名なんじゃ?」
「あ、それは俺も気になってた。」
"外"なる"魔"で外魔、固有名詞としては異質な気がする、そこには理由があるはずだ。
「外魔はこの世界のどの種とも魔力の波長があわないのです。」
「波長?」
夜天羅と声が被る、種の波長…魔力でそんなことがわかるのか。
「魔力には二つの波長があります、1つは個としてもう1つは今言った種族としての波長です、これは全ての人族、魔族、動物、魔物全てにあり種族の波長は固定されています。」
科学のDNAに似た物だが魔力は魂から生まれている、言い換えれば魂の波長。
それが既存のどの種族とも合致しない外来種、外魔と名付けられるのも納得だ。
「外魔はやはり強いんですか?」
「強い…というよりは厄介、我々の魔術、魔法が通用しなかったらしいです。」
魔術が通用しない?この魔力で回っている世界ではかなり厄介な敵だ。
「かなり致命的じゃな!」
「今は研究が進んで解決できそうなんですが…1番厄介なのが強さの平均値が高いことです。」




