第六十二録:進展 四節「実力」
「えぇ、調査をしていますが…ほとんど不明で行き詰まり私の"魔剣"を使用する前に何か知見を得られればと…」
「ふぅん…魔剣ねぇ、貴方の力はあれでしょう?その手で触れた物の解明かしら?」
「!?なぜ知っているのですか?」
私の能力に関しては近衛騎士内部しか知らないないはず…まさかマルスが伝えた?
否、彼は信頼できる仲間だそんなことをするはずがない。
「ふふ、答えはこれでわかるわよ。」
そう言ってソレイユは右手を差し出して私に握手を促す。
私の能力を理解をしていてのこの行動…少しの疑心と警戒心を持ちつつも私は手袋を外して彼女と握手をした。
「これはッ!!?」
「えッなになになんですか!?」
ハミルトンは驚き動揺する私と悪戯っぽく笑うソレイユを交互に見て困惑する。
「……ッ貴女は」
困惑をしているのはハミルトンだけではない、ソレイユと握手をした私も大いに混乱している。
手から得られる情報に嘘などあり得ない、解明できないや隠すはあっても虚偽は不可能。
だからこそ動揺を見せてしまう。
「ちょっと私を仲間外れにしないでくださいよー!!」
私の横で文句を言うハミルトン…しかしこれは言っていいものか迷う。
「いいわよ」
目の前に相対するソレイユは私の考えを見透かした様に一言そう言った。
「ハミルトン…彼女は元神です。」
「モトカミ…?なんですそれ?」
私の言葉の意味に理解が及ばないのだろう…確かに、元神なんて言われてすぐに神様を連想などできないだろう。
「違う、"元"神様だハミルトン」
「ふぁ…???」
あまりに現実離れした出来事に直面したハミルトンの思考は硬直してしまう。
「……………………………………!!!」
長い沈黙の後に理解が追いつき声にならない声が口から溢れていた。
「アハハ!!貴女はいい反応をするわねぇ」
悪戯が成功して無邪気に笑う子供の様にカラカラと笑うソレイユ。
「…よかったのですか?この様な重大な事を私に教えても。」
「いいのよ、でも私は最初隠すつもりは無かったんだけどね〜ルシェーラの事とか、まぁあとは世間の事を考えて貴方たちみたいな特定の人にしか教えないことにしたの。」
「そう…ですか。」
「いや!そうですかって!」
何か物申したげなハミルトン、気持ちはわからない事はないが…私は納得した。
「ハミルトン、私たちがここへ来たのはマルスの助言があってだ。」
「き、急になんですか?」
「そして目の前には元とはいえ神様がいるわけだ」
「えぇ…そうで───あッ!!」
私の言葉で答えに至ったハミルトン。
そうだ…今まさに目の前に神代を生き抜いた証人が目の前にいる。
降魔礼賛を追うのにこれほど都合の良い人は他にいないだろう。
「期待してくれるのは嬉しいけど答えれるかは微妙ね。」
ソレイユはと私が用意した報告書をパラパラとページを捲り確認をしていた。
「とりあえず…この組織を運営している奴は神代の奴なのは確定よ。」
頭の片隅に小さな可能性としてあったが…まさかそれが当たりとはな。
しかしだ…そうなると一気にわからなくなってしまう。
「そうだとしたら!一体どうやってソイツは生きているんですか!!」
ハミルトンは信じられずバンッと机を叩き立ち上がり疑問を投げかける。
「気持ちはわかるが…幾つか方法がある、ですよね?」




