第六十二録:進展 一節「訪れた先。」
「ほえぇ…ここがあのフラウリンですか??」
私の隣で困惑気味にそう呟き入国したばかりの街を眺めているハミルトン。
2人で降魔礼賛を調査し始めてから一月以上を費やしているが未だ詳しい事は何も掴むことができていない。
そんな現状を打破すべく私は魔剣の所持に加えて…今回はとある人物に助言を求めてやってきた。
「そうですね…私も正直、驚いています。」
少し前までは迷宮だったとは思えぬ活気溢れた状況に加えて未認可だった八重ノ島に住む…魔族に似た特徴を持つ"オニ"と呼ばれる種族と天狼族が生活をしている。
「ザディル」
背後から私の名が呼ばれ同時に聞こえて来たのはハープの優しい音色。
振り返りその人物を確認する。
「マルス!お疲れ様です。」
私の同僚で近衛騎士のマルスだった、というのもここへ来る事やその人物への中継役を担ってくれたのがこのマルスだ。
「まさか迎えに来てくれるとはな」
「友人の頼みですからね」
「やや!初めまして!ハミルトンです」
私の横から顔を出してマルスへと挨拶をするハミルトン。
「初めまして…マルス・フィルムーンです、貴女が噂に聞くハミルトンですか。」
握手を求めるマルスとそに応じるハミルトン。
「う、噂ですか?」
「えぇ…凄腕の記者が協力してくれているとね」
「凄腕…そうです!」
不安そうな顔から一変して胸を張り得意げな顔になるハミルトン。
「さて…早速ですが城までいきましょうか」
マルスからそう言われ俺たちは歩き出す、目的の人物に会う為に。
マルスを先頭に私たちは歩きついて行く。
賑わう街を進む、ハミルトンは辺りを細かに観察して手帳に書き納めている。
「ほー…短期間でここまで!!」
夢中で手帳に言葉を刻んでいく、やはり彼女は未知や謎が好きな様だ。
今回はこのフラウリンがどうしてここまで急激な復興を遂げたのか気になって仕方がないそんな様子だ。
以前に…ヨリツグさんとヤテンラさんに色々と聞いていたがその時は話せないことが多く気持ちが燻っていたのもあるのだろう。
「ザディル…城や他は大丈夫そうですか?」
不安げなハープの音色が響く、マルスはここへ派遣されてから一月以上はフラウリンを離れていない。
「…教会とは相変わらずですね、異邦者の育成は順調らしいですよ。」
「そうですか…教会は厄介ですね。」
「ですね。」
「おぉ!あれがこのフラウリンの城ですか!」
しばらく歩いたのち着いた先は荘厳で美しい城が見える、辺りには花が咲き乱れ城の近くが公園の様な広場で憩いの場だった。
文化の違い…だろうか、街中に城があり住民と身近な距離。
その広場を抜けて少し歩いたのちに私たちは城に到着した。
加筆完了!




