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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
330/342

余談「一年が経つ日。」前編

今日は夜天羅と出会って一年になる日であり俺の誕生日でもある。

なんだかんだと色々と目まぐるしくも楽しい新鮮な日々を送ることができた。

なにより夜天羅という恋人と喧嘩することも倦怠期の様に冷めることもなく順風満帆だ。

…今日は帰ってから準備していつも通り夜天羅の所に向かう。


「はーい、今日のホームルームはここまでー」

少しやる気のない担任の声がこの後の事を考えていた俺を現実に連れ戻す。

「きりーつ」

これまたやる気のない日直の号令が聞こえてくる、周りは待ってましたと言わんばかりに素早く立ち上がり俺もそれに続く。

「れーい」

「ありがとうございました」

クラス全員の声が教室内を包む、生徒が顔を上げるのを見届けた担任は'はーい'といいながら教室を退室していった。


扉がピシャリと閉まると同時に教室内は一気に開放感が全員に伝播していきガヤガヤと騒がしくなる。

俺も同じく浮き足立つ気持ちを抑えて淡々と帰るための準備を始める…と、いっても教科書をカバンに詰め込むだけですぐに終わった。

そうしてすぐに準備が済んで俺は教室を後にしする。


駅まで歩き電車に揺られまた歩き家である寺の階段を駆け上がってゆく。

上がった先の本殿とは別にある家に入っていく。

「ただいま」

「あら〜縁継おかえり」

靴を脱いでいるとお袋が近くにいた様で部屋から顔を出していた。

「いつも通りこの後、夜天羅ちゃんとこにいくのよね〜?」

「おん、シャワー浴びてすぐ行くと思う。」

「おっけ〜、行く前にリビングに寄ってね〜」

「りょーかい」

お袋と短いやり取りを終えて俺は自室へ向かい荷物を適当に置いてすぐに脱衣所へ行きシャワーを浴びた。


私服に着替えて俺は夜天羅の所へ行く前にお袋に言われた様にリビングへ寄る。

「あ、縁継〜早いわね〜」

「シャワーだけだしな…」

「男の子だしね〜、はいこれ」

お袋から差し出されたのは大きめの紙袋だった、受け取って中身を見てみるとそれは食材が入っていた。

「縁継の誕生日だからね〜奮発していい物買っちゃったから夜天羅ちゃんと食べなさい〜」

「マジか、あんがと」


「いいえ〜お父さんは18時くらいに帰ってくるから19時くらいにテレビ電話するからそれまでに準備しといてね〜」

「わかった、じゃあ行ってくる。」

「は〜い、行ってらっしゃい。」

小さく手を振るお袋を見届けて俺はリビングから出ていき玄関で靴を戸を開き履き家を出た。

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