第六十録:妖精の国へ 三節「ようこそ。」
「ベリル、最初から説明しないと意味わからないでしょ」
ネーメルさんは俺たちが困惑していること察してベリルさんの発言を嗜める。
「あ!失敬!お二人がよければ我が国、フォルスラへ向かいながら事情をお話ししましょう!」
まぁ…元々行く予定の場所、拒否する理由も特段ない、ベリルさんからの提案を受けることにする。
二人のスピードに合わせて飛行…元のスピードより少し遅い程度とはいえ平然と並んで飛んでいる。
俺の視線はあの光の羽を注視する、まず二人とも形状が違う。
ベリルさんは虫を連想させる様な形状で俺たちの世界のフィクションの妖精の羽に近い。
一方でネーメルさんは鳥の様な翼を模していた、共通する特徴として身体から生えているわけじゃない事。
魔術…なんだろうか?それとも妖精という種族的な特徴なんだろうか?
「それで私たちがお二人をお迎えにか上がったのはルミナス…あ、ノウス・ルミナスから連絡があったからですね!」
「空を飛ぶゴーレムに関しては少し疑ってましたが…特徴的なのですぐにわかりました。」
なるほど…アレックスさんが事前に知らせていたわけか。
アレックスさんからそれとくどこを通るか聞かれていたのかこの為だったのだろうな。
「いやー!それにしてもノウス・ルミナスを救った英雄!お会いできて光栄ですよ!」
ベリルさんから快活な笑顔と共にそう言われた…国の騎士ともなれば知っていて当然か。
「おぉ!お主はあの事件を知っているのじゃな」
「はい、我が国では大々的に報じられています。」
「え」
夜天羅と声が重なる…報じられている?俺たちは軽く混乱気味だ。
「えぇ、我々フィルスラの昨日の広報紙では一面を飾っていました。」
予想外にもほどがある。
それになぜフォルスラ国でそんな報道がなされているんだ?友好関係が関係しているんだろうか?
「ほ、ほう?」
「なぜフォルスラでそんな報じられているんですか?」
俺は疑問をネーメルさんへぶつけることにした。
「そうですね…ノウス・ルミナスとは正直に言えばフィリッツランド国よりも深い仲です。」
「だから今回の件は我々としても嬉しく思っています!」
「……あとは事情も知っております、700年の因縁を終わらせたと。」
やはり…予想は半ば当たりだった。
フォルスラとノウス・ルミナスは深い仲でその場所の悪魔が退治されたとなれば…。
ネーメルさんの発言を読み取るにいや…アレックスさんが全て公開したんだ、知っていても不思議じゃない。
「そうだったんですね…」
「お二人とも!到着しましたよ!ようこそ我が国、フォルスラ王国へ!!」
どうやら話しているうちについた様だ、ベリルは歓迎する様に手で自国を示す。
上空から見える城壁と自然が混在した豊かな街並みが視界に映り一際目立つのはその聳え立つ巨木。
世界樹…そう思えるほどの巨木が俺たちを出迎えていた。




