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異世界帰還録  作者: 夜縹 空継
第四章:オーザンガール編
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第五十六録:信じる者たち 五節「大詰め」

(増援は役に立たない、気にする必要などない!!今は奴から武器を手放させる事に集中する!!しかし───なんだコイツの剣捌きは!?)

斬撃の応酬、サタナエルも攻めてはいるが俺の方が技術では一枚上手。

近接の立ち回りはこちらが有利…問題は奥の手を当てる確実に当てる隙を作る事。

奴のハルバートの扱い方、今の攻撃の仕方を見るに恐らく俺から刀を奪うもしくは手放させることが目的だろう。


油断を誘うか?いや…今は難しいな、奴の傷の転移能力が十全に効力を発揮すると確信するまでは我慢強く耐えるしかない、焦るな俺。

(……クソッ!?なんて動き辛い!!それにしてもなぜ黒い霧の力をいまだに使わない!?…もしや使えないのか?これは…確かめる必要がありますね。)

「ッ!?」

俺は瓦礫を蹴り飛ばしてサタナエルを妨害、奴はハルバートを振り上げ瓦礫を粉々に粉砕。


「奴はどこへ!?」

俺を見失ったサタナエルはすぐに警戒しつつ魔法陣を自身の周りに展開する。

「ッ!?上空だと!?」

サタナエルの真上から突きを繰り出す、奴はハルバートで刀を逸らし回避するも頬に刀が触れた…が、奴に傷ができずに同じ切傷が俺の頬に現れる。

「クハハハ!!いよいよだなァ!!」

(奴の魔眼は限界だ!それにあの黒い霧はハッタリだ!!次だ!次で奴を殺してやる!!)


下卑た笑顔と笑い声が響く、悔しいが奴の言う通り解魔ノ瞳はほぼ限界、だが…これが俺の狙いでもある。

次、致命傷になりうる攻撃をサタナエルはわざと受けるだろう。

そこで俺は奥の手を奴の心臓へ叩き込む、奴が気が付いたとしても超至近距離なら回避は不可能……。

静かに俺とサタナエルは向かい合い睨み合う、互いに予期しているこれが最後の攻防になる事を。


同時に駆け出し接近、刀とハルバートが激しくぶつかり合う。

こうしてサタナエルが戦闘に応じるのは傷の転移をいつ発動するか悟らせないためだろう、これは俺にとっても都合がいい。

もし最初の様に何もせず攻撃を受ける姿勢を取られると奥の手を取り出した時にすぐに警戒されてしまう。

この状況が互いに都合がいい、あとはどちらが差し切るか。


(コイツは恐らく私のドロール・プロディティオが使用できない溜めのその隙間を狙う!!だがな…私は2回までなら連続使用が可能!さぁ…こい!!)

ガァンッ!!鉄の甲高い音が響く、刀で奴のハルバートを下段から振り上げ強く弾いた。

その時にサタナエルの右胴体を浅くだが縦に刀が触れるが傷はなく俺へと転移された。

だがこれでサタナエルの胴体がガラ空きになる、その瞬間に時が止まる。

ここしかないと直感が告げる。


俺はさらに奴との距離を詰めて右手に持つ刀を引き突きの構えを取る。

それに対して奴は余裕の表情、奴も何かを企んでいるだろう。

俺にはもう魔法を防ぐ術はないとそう思っているだろう…しかしそれは致命的間違い。

突きの構えはフェイント、俺は懐から白鞘の短刀を抜きサタナエルの心臓へ突き立てた、花紫色に鋭く光る短刀"壊縁"を。

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