第81話:神の力を超える能力
翌朝 ユウトの部屋-
「まさか……」
床に倒れたまま、セレスが小さく呟く。
「こんなことになるなんて……」
「既に……」
「全知全能の域を、超えているわ……」
そう言い残し、セレスは再び動かなくなった。
「へっ……」
ユウトは口元だけで笑った。
「だから言ったろ?」
そう言って、ユウトも倒れた。
───
昨夜、帰宅後-
「いい?」
「私の力を使ってあなたが諦めたものを作りましょう」
「諦めたもの…か」
たしかに理解が及ばずに諦めたものがある。
「パソコン、スマホ、ゲーム機」
(でもどうやっ…)
(そうか!)
「理解したようね」
「ユウトは過去に内部構造が分からず挫折している」
「でも…」
「私ならそれを教えてあげられるわ」
「なるほどな!」
「けどよ…」
「俺に理解できると思ってるのか?」
「あまり俺の勉強嫌いを舐めるなよ」
───
そして今に至る
「なんで、こんなに説明してるのに理解できないわけ!!」
セレスが起き上がり、声を荒らげて怒り出す。
「知らねえよ!」
「もっと分かりやすく説明しろよ!」
ユウトも反論する。
「全知全能では、この説明で理解するってなってるんだもん!」
「いきなり超えてこないでよ!!」
セレスもギャーギャー言い出す。
「伝説の神の力もその程度かよ!」
「そんなんで魔王に勝てるのかよ」
「あんたがちゃんと理解できれば勝てる手筈だったのよ!」
「そんなんじゃシオリちゃんが…」
言いかけて辞めるセレス。
「……」
「ごめん…」
「ああ、俺も悪かった…」
冷静になる二人。
 ̄ ̄ ̄
時を同じくして
ここは-どこかの室内
モニターには2人の姿が映し出されている。
それをただ、無言で見つめる者がいた。
それは人の姿をしている。
「……」
魔王だ。




