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最強の創造スキルを手に入れた俺、異世界で大儲けできると思ったら現代科学より上でした  作者: おりこー3


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第60話:デート?

--数時間前(回想)


ユウトは、まだ眠っていた。


静まり返った部屋。

その空気を破るように――


ドンドンドン-

ドンドンドン-


激しいノック音が響く。



「うるさっ!!」


布団から顔を出し、

ユウトが叫んだ。


(その音、嫌いなんだよ……!)


すぐさま布団に潜り込み、

居留守を決め込む。


だが――


ドンドンドン-

ドンドンドドンドドンドン-



容赦なく続く音。


(なんでちょっとリズムきざんでんだよ……)



ドンドドドンドン-

ドンドン


(人んちのドアで楽しんでんじゃねぇよ)



ドンドンドン-

ドーンドン

ドンドドドーンドーン


(どうやって叩いてんだよ…)




観念して立ち上がる。


扉を開けると――


そこにいたのは、シオリだった。



「やっぱりお前か」


「やっぱり居た」


「暇でしょ?」


「デートしよ」


「……は?」


--現在


レグナス商会ロビー


受付前には長い列ができていた。


商談希望者。


仕入れ業者。


新規取引の申請者。


多くの人で賑わっている。



「本当に大丈夫なのか?」


ユウトが隣のシオリへ小声で尋ねる。



「大丈夫、大丈夫」


軽く手を振るシオリ。



「こっちには優斗がいるんだから」


「なんなら向こうから会いに来るよ」

「手もみしながら、ニヤケヅラでね」

「どうもどうも~」

「とか言いながらね」


「なんで俺なんだよ」

「シオリサトウ様の方が有名人だろ」


「私は名前以外、公表してないから」

「こんな若くて可愛い美少女が名乗っても、信じてもらえないよ」


「俺の週休五日の契約、忘れてねぇだろうな」


「これはデートなので、仕事には入りませーん」


即答するシオリ。


(これがブラック企業ってやつか……)


それからしばらくして――


二人の順番が回ってきた。



「次の方、どうぞ」


受付の綺麗な女性が、にこやかに呼びかける。


以前の俺なら、オドオドしていただろう。


だが、今は違う。


猫背を直してからというもの、

若い女性とも普通に話せるようになった



…気がする!!



「あ、あの、バルドしょっかいから来ました。ユウトともぅしまっす」


気のせいだった。



「同じく、カオリと申します」


「代表のレグナス様にお会いしたく、伺いました」


「お約束はございますか?」


「いえ、ございません」


「確認いたしますので、少々お待ちくださいませ」



女性は端末を操作し、

どこかへ通話を繋ぐ。



「はい、はい……ユウト様とカオリ様でございます」


「はい、かしこまりました」


通話を終え、丁寧に頭を下げた。



「申し訳ございません」


「レグナスは、つい先ほど外出いたしました」


「そうですか……」


「ありがとうございました」

「ありがっとうごじぁいました」


その場を離れる二人。


少し歩いたところで――



「……」


「ダメじゃねぇか!!」


ユウトが小声でツッコむ。



「ユウトの名前も、この程度か」


シオリが呆れたように言う。



「だいたい、なんだよカオリって」


「私のママの名前」


「偽名よ」


「先に言っとけよ」


「だいたい、どんだけ噛んでんのよ」

「怪しまれたんじゃない?」


「うるせえ!緊張すんだよ」


小声で言い争いながら、


二人はレグナス商会を後にした。


--その頃


うら飯屋


カウンター席では、

ロイドが親父と話しながら食事をしていた。


扉が開く。


入ってきたのは、恰幅のいい男。


商人らしい上等な身なりで、

この店には少し場違いな存在感だった。


レグナスである。



「おや?」

「君は確か……」


「以前、どこかで…」


男はロイドに気づく。



「ははっ」

「こりゃまた、ずいぶんな大物が来たもんだ」


ロイドが笑う。



「俺はあんたのこと知ってるぜ」

「レグナスさん」

「ウラジオの旦那と話してるのを見た」


「そうですか」

「思い出しましたよ」


「ウラジオとシシリーはお元気ですか?」

「ああ、昨日も奥様にどやされてたぜ」


「ふふっ」

「相変わらずですね」


ロイドと親父が顔を見合わせる。



「あんた程の大商人様が……」

「こんな汚ねぇボロい店に何の用だい?」


「汚くて悪かったな」


親父が即座にツッコむ。



「フフっ」

「なに、食事をね」


「彼と同じものをいただけますか」


レグナスもカウンターに座り、同じ料理を注文した。


しばらくして、料理が差し出される。



「あんた、まさか俺の店を狙って……」


親父が警戒する。



「んなわけねぇだろ!」


ロイドがすぐさまツッコむ。



「はははっ」

「確かに……魅力的ではありますが」


一口、口に運ぶ。



「ほぅ……」

「これは……」


そのまま黙々と食べ進める。


どうやら、

かなり気に入ったらしい。


やがて食べ終え、静かに箸を置いた。


「ふぅ……」

「ごちそうさまでした」


「とても美味しかったです」


立ち上がり、穏やかに微笑む。



「また来ます」



そう言い残し、レグナスは店を後にした。

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