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最強の創造スキルを手に入れた俺、異世界で大儲けできると思ったら現代科学より上でした  作者: おりこー3


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第156話:明後日

レグナス商会。


会議室。


「構造自体は、非常に簡単ですね」


職人の一人が、机の上に置かれた自転車の部品を見ながら言った。


「明後日には、限定的ではありますが販売可能です」


「量産体制は?」


レグナスが静かに問う。


「問題ありません」


「ただ、最初は台数を絞った方がよろしいかと」


「整備できる者も、まだ限られておりますので」


「そうだな」


レグナスは頷いた。


「まずは限定販売で様子を見る」


「価格は高めに設定し、反応を確認する」


「ナンバーをつけて転売も防止しろ」


「はい」


職人たちは一斉に頷いた。


「それはそうと……」


別の職人が、少し言いづらそうに口を開いた。


「この“補助輪”とやらは、いかがなさいますか?」


「……」


その言葉を聞いた瞬間。


レグナスの表情が、わずかに固まった。


「練習が必要であれば、安全のためにも最初から付けておいた方が良いかと……」


「だめだ!」


レグナスの声が、会議室に響き渡った。


職人たちが、びくりと肩を震わせる。


「絶対に付けるな!!」


「は、はい!」


「補助輪は……」


レグナスは、震えるような声で言う。


「子供用だ」


「大人には、付けるな」


「絶対にだ」


会議室に、重い沈黙が落ちた。


誰も理由を聞けなかった。


────────────


ウラジオバーガー一号店。


ウラジオとレイヴンは、開店前の店舗視察に訪れていた。


店内には、真新しいカウンター。


壁には大きなメニュー表。


奥では従業員たちが、慌ただしく動いている。


「店内では、こちらからご注文いただきます」


マヤが、少し緊張した様子で説明する。


「ご注文の際に、店内でご飲食か、お持ち帰りかをお選びいただきます」


「何か違いがあるのか?」


ウラジオが尋ねた。


「はい」


マヤはすぐに頷く。


「店内でご飲食の場合は、トレイに乗せてお渡しする予定です」


「お持ち帰りの場合は、袋に入れてお渡しします」


「ドライブスルーは、すべてお持ち帰り用でお渡しします」


「なるほど」


ウラジオは店内を見回した。


「お支払いが済みましたら、番号札をお渡しします」


「商品が完成しましたら、あちらのモニターに番号が表示されるようになっております」


マヤは、壁に設置された画面を指差した。


「番号札と引き換えに、こちらで商品をお受け取りいただきます」


「以上になりますが……」


マヤは不安そうに二人を見る。


「何か、ご不明点はございましたか?」


「いや……」


ウラジオは、静かに首を振った。


そして、満足そうに笑う。


「見事だ。マヤ」


「店舗運営までは、本来、商品開発室の仕事ではない」


「だが……」


ウラジオは、店内をもう一度見渡した。


「君に任せて良かったと、心から思うよ」


「あ、ありがとうございます!」


マヤは、勢いよく頭を下げた。


「急だが、明日はレセプションを行おう」


「えっ?」


「明後日には、正式にオープンする」


「本当ですか!?」


「ああ」


ウラジオは頷いた。


「君も、誰か呼びたければ連れて来るといい」


「わ、私もですか!?」


マヤは驚いたように顔を上げた。


「当然だ」


ウラジオは穏やかに言う。


「この店は、君の仕事でもあるのだから」


「……はい!」


マヤの返事は、少し震えていた。


けれど。


その表情には、確かな喜びが浮かんでいた。


────────────


バルド商会。


会議室。


「グレース、パソコンの進捗を」


アメリが、資料に目を通しながら言った。


「各店舗への配送は、完了してるっす」


グレースが落ち着いた声で答える。


「いよいよね……」


アメリは小さく息を吐いた。


「明日は、大々的に告知を行います」


「明後日には発売するわよ!」


「オリヴィア、準備は?」


「問題ございませんわ」


オリヴィアは自信ありげに微笑んだ。


「うちのタレントを広告塔にして、すでに完成しております」


「店舗に掲示する宣伝文も、すべて手配済みですわ」


「よし」


アメリは頷く。


「ゲルド、広告の枠は押さえたかしら?」


「それが……」


ゲルドが、珍しく歯切れの悪い声を出した。


「問題がございまして……」


「どうしたの?」


アメリの視線が、鋭くなる。


「他の商会にも動きがありまして」


「予定していた広告枠のうち、押さえられたのは三割ほどです」


「……三割?」


会議室の空気が変わった。


「はい」


ゲルドは、悔しそうに拳を握る。


「街中の広告枠が、急速に埋まっております」


「な、何が起こっているの……」


アメリは、ゆっくりと資料を置いた。


「つまり」


「明日は、うちだけの宣伝日ではなくなるということね」


「はい」


ゲルドは重く頷く。


街全体を巻き込む何か……


それがもうすぐ、始まろうとしていた

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