表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の創造スキルを手に入れた俺、異世界で大儲けできると思ったら現代科学より上でした  作者: おりこー3


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

144/162

第144話:"ああ"

「名前がアーサーっていうのも、納得できないのよね」


「それ!私も思った!!」


(いつまで続くんだ……これ……)


セレスとアメリの、領主に対する悪口が止まらない。


「太ってるのに、アーサーよ?」


「到着しました」


「分かるわ!だって、イケメンに許される名前よね!」


(いいだろ、それは……)


「あと、執事さんに対するあの態度!」


「“ああ”ってなに?“ああ”って!!」


「そういうところで、結婚した時の対応が分かるらしいわよ!」


「じゃあ、あの領主、奥さんにもあんな返事してるわけ?」


「あの……」


「さいてー」


「さいてー」


「アハハハハハハハハ!」


「アハハハハハハハハ!」


声を揃えて笑い合うセレスとアメリ。


その時。


セレスの隣の扉が、静かに開いた。


「恐れ入ります」


ステイルが、いつもの落ち着いた声で告げる。


「到着しました」


「あ……はい」


「ありがとうございます」


急に静かになる車内。


(か、かっこいい……)


ステイルの見事な対応力に、ユウトは唖然とした。


「ほら、置いてくぞ」


ユウトは、笑いながら口を開いた。


ここぞとばかりに、調子に乗ってしまった。


ギロリ。


アメリとセレスの視線が、同時にユウトへ向く。


(やべっ)


「……行きましょう、アメリ」


「そうね、シオリ……」


二人は、不敵な笑みを浮かべて歩き出した。


コツ、コツと。


次第に、ユウトへ近づいてくる。


コツ、コツと。


そして。


ユウトの横を、何事もなかったかのように通り過ぎた。


「何してるの?」


セレスが、振り返る。


「早く行きましょうよ」


「バルド様」


「ああ……」


「“ああ”?」


ぴたり。


ユウトの動きが止まった。


二人は、ユウトに聞こえないように話し始める。


コソコソと。


たまに、ユウトへ視線を向けながら。


「フッ」


アメリが、ユウトを見ながら鼻で笑った。


「な、なんだよ……」


「べつにー!」


「ここにもいたって思っただけよ」


セレスが楽しそうに口を開く。


「あっ……」


ユウトは、少し前の領主に対する悪口を思い出した。


「あ、あの……」


「誠心誠意、バルド役をやらせていただきます」


「よろしくね」


セレスは、にこりと笑った。


ギルドの敷地に入り、ユウトは認識阻害の指輪を使う。


姿が変わる。


そこに立っていたのは、バルド商会代表。


バルド。


「それで……」


ユウトは、低い声を作って言った。


「今度は、どうやって入るんだ?」


「まだやるの?」


セレスが呆れたように言う。


「普通でいいと思うのですが……」


アメリも苦笑する。


「いや、さっきの登場、かっこよかっただろ」


「いかにもバルド様って感じで!」


「また、あんな感じで入りたい」


なぜか、バルドとしての登場演出にこだわるユウト。


「余計なこと言って、台無しにされたけどね」


「……」


「はぁ……」


セレスは、大きくため息をついた。


「分かったわ」


「さっきみたいにお膳立てするから、入ってきて」


「行くわよ、アメリ」


「ええ」


(“ああ”はダメなのに、“ええ”はいいのか?)


二人は、商業ギルドの扉を開けて中に入った。


ユウト。


いや。


バルドは、しばらく外から様子を伺う。


────────


「シオリ様!アメリ様!」


「戻ったか!」


ゲルドとワイトが、二人に気づいた。


「このパソコンとやらはすごいな」


(あれ……?)


「俺には、さっぱり分からんが!」


「それで、どうだった?」


ワイトが身を乗り出す。


「領主は……」


「最低ね!」


セレスが即答した。


「けど、導入の約束は取れたわ」


(予定と違くないか?)


「なんだと!」


ワイトが目を見開く。


「よく、あの領主を説得できたな?」


「いろいろと…」


アメリが、淡々とはと答える。


(おい……)


(俺の登場シーンは……!!?)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ