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入学試験①

 結局試験は特別免除された。

 俺たちは暇つぶしに周りの実技試験を見に行くことにした。


「≪火炎≫」


 俺たちよりも歳上に見える人たちが、基礎魔法を発現してドヤ顔を決めていた。魔力代替だからポイントが高いらしい


「あれが普通なんだよ?」


「ミセル、さも俺たちが普通でないように言うなよ。俺だってあれくらいなら5歳の時には出来てたぞ」


 確かお母さんのを真似た時には出来てたけど、あれくらいの綺麗さと大きさなら5歳ってところだな。


「坊ちゃん、それがおかしいと言っているのですよ」


「そうなのか? そんなに大変じゃなかったけどな……」


「ら、ラスタ様は本当にお強いのですね……」


「エリーもあれくらいなら出来るんじゃないか?王宮で魔法は習ったって聞いてたけど」


「私の色は水色なので≪火炎≫の無詠唱は無理ですが、水属性なら中級くらいまでなら詠唱代替で使えます……それでも私は天才だと言われたのですが、あなた方は一体……」


 清涼を連想させる水色の魔力には治療魔法が圧倒的に多いらしい。他にも水や氷を使った魔法もあるにはあるのだが、それらは水を連想させる青色の魔力に多く関係しているとのことだ。


「俺たちはそもそも無詠唱の仕方が違うからなぁ……全属性上級までならなんとか無詠唱でできると思う。≪魔龍双頭≫とかもそうだし……」


 魔法にもランクがある。

 基礎、初級、中級、上級、王級、天級、超越(ちょうえつ)

 の順に強くなっていく。


 上級以降は一級変わるごとに強さが段違いになる。俺の≪魔龍双頭≫が上級、じいさんの≪魔龍百獄≫が王級だ。

 つまり、龍の頭の本数が約50倍になってやっとランクが1上がるってところだ。


 生物はせいぜい天級までしか使えないと言われている。古代魔王が超越級を使用したとの伝記が残っているが、真相は定かではない。


「私もそれぐらいかな」


「な、普通だろ?」


「でも私の場合、ラスタと違って詠唱が出来るから、王級までなら使える」


「おい、でもお前詠唱覚えられないって言って結局できなかったじゃねぇか」


「やればできると思う」


 そうか、一応こいつもエルフのハーフなんだし、魔法は得意なんだよな……


「で、タマキは?」


「私は余程のことがない限り中級までしか使いません。スピードが落ちると嫌ですので」


 タマキは光を連想させる黄色の魔力を持っている。高速で移動したり、レーザーを放ったりする。


「タマキはスピードアタッカーだもんな。使わないってことは使えるのか?」


「えぇ。ですが小さな村が一個吹き飛ぶ威力なのであまり使うなと言われました」


 確かに上級はその程度の威力は出るが、中でも光と闇、黄色と紫の魔法は別格に強い。そしてその分制御が難しいらしい。



 その日の試験が全部終わり、数日後、合格発表が行われた。

 そこで事件は起こった。内容的には小さな事件だが、俺たちの学園生活を180度変えるものになった。

分割する予定はなかったのですが、少し内容を変更して分けることにしました。


1話が短すぎてすみませんが、なるべく早く更新するのでご了承ください。

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