表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『潰れかけ喫茶店ごと異世界転移したので、黒猫と静かに営業していたら最強の休憩所になっていました』  作者: CASCADE


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
94/97

第九十四話 進化したジェラートと夏の歓声




開店と同時に、今日もじりじりとした太陽の熱気から逃れるように、

次々とお客さんたちが黒猫亭へと駆け込んできた。


「サクヤさん、おはよう! 今日もジェラートやってるかい?」

「はい、もちろんです。今日は少し改良を加えたものをご用意していますよ」


涼しい店内に広がる爽やかな冷気と、

朔夜の自信に満ちた言葉に、お客さんたちの表情がパッと明るくなる。





カウンターの定位置では、クロノも

「今日のジェラートはもっと美味しいよ」と言わんばかりに

胸を張って金色の瞳を輝かせていた。


次々と注文が入り、朔夜は冷えた硝子の器に

鮮やかなオレンジ色のジェラートを手際よく盛り付けていく。


「お待たせしました。特製フルーツジェラートです。

今日はサマーベルの果汁を少し多めにして、より爽快に仕上げました」


目の前に置かれたひんやりとした一皿に、

感嘆の溜息が漏れる。





「んんっ……! これ、昨日よりさらに爽やかになってないか?」

「本当だ。口に入れた瞬間にスッと溶けて、

サマーベルの香りがスパーンと突き抜けるわね……!」


お客さんたちはスプーンを口に運ぶたびに、

目を見張って驚きと喜びの声を上げた。

ハニードロップの甘さはしっかりと土台に残しつつも、

サマーベルの酸味が前に出たことで、より夏にぴったりのキレが生まれている。


「すごいなマスター、一日でこんなに進化させるなんて!」





賑わう店内で、美味しそうにジェラートを頬張るお客さんたちの笑顔。

それを見守りながら、朔夜もまた嬉しそうに微笑んだ。


(果汁の比率を思い切って変えてみて正解だったな。

みんなの『美味しい』が聞けるのが、何よりのやり甲斐だ)


「にゃ〜ん」


足元からクロノがすり寄ってきて、

朔夜の足首に長いしっぽをくるんと巻き付けた。


進化したジェラートが運んでくれた夏の歓声。

黒猫亭の涼やかな一日が、今日も賑やかに過ぎていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ