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『潰れかけ喫茶店ごと異世界転移したので、黒猫と静かに営業していたら最強の休憩所になっていました』  作者: CASCADE


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第百四十七話 決意の旅立ちと、留守を託す仲間たち



迷いの森への調査を決意した翌朝。朔夜は店を数日間休業にするための貼り紙を入口の扉に掲げていた。


寒風が吹き抜ける街道を背に、旅装を整えた朔夜と、首に緑のマフラーを巻いてリュックの横に収まったクロノ。


「本当に一人で行くつもりかい、サクヤさん?」


そこへ、大きな荷物を抱えたレインと、斧を肩にかけたガルド、そしてセレスがやってきた。


「ええ。店の地下で見つけた羅針盤の件もありますし、まずは俺とクロノで森の浅い場所を確かめてきます。危険を感じたら無理せずすぐに引き返しますよ」


◆


「まったく……相変わらず頑固なんだから」


セレスは溜め息をつきながらも、ポケットから小さな青い魔石を取り出し、朔夜の手へと握らせた。


「これは連絡用の魔導具よ。何か異変があったり緊急事態になったら、すぐにこれで知らせて。ガルドや冒険者ギルドの仲間と一緒に駆けつけるから」


「おう! 俺たちのホームグラウンドであるこの街を脅かすやつなら、魔獣だろうが冷気だろうが叩き潰してやるぜ。だから無茶だけはするなよ」


ガルドが太い腕を組んで豪快に笑う。


「それと、サクヤさんが留守の間、この店の見回りは僕たちに任せておいてよ!」


レインも頼もしく胸をたたいた。


◆


「みなさん……ありがとうございます。頼りにしていますね」


あたたかな仲間の言葉に、朔夜の心からすっと不安が消えていく。


「みゃー!」


クロノも仲間たちに向かって、元気よく一声鳴いて見せた。


「よし、行こうかクロノ」


◆


静まり返った街を後にし、ふたりは東の『迷いの森』へと向かって踏み出した。


背後に残る黒猫亭と、そこで待ってくれている温かな仲間たち。

彼らの日常を守るため、そして黒猫亭の真の秘密を解き明かすために、朔夜とクロノの新たな一歩が始まった。

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