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人外っぽい少女、人外になる。  作者: 倉石 雨


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83/251

83.強力な魔法

引き続き、ミオ視点

リムリーの手を引いて、早速エストブルク近郊の森林地帯に向かおうとする。

「あ…ちょっと待ってて」

リムリーがそう言うので、手を繋いで待っているとパッと周りの景色が変わった。

そこはいつもレナさんと魔法の練習をしている森林地帯だった。

「やばっ!瞬間移動!?」

「縮地魔法っていうの。神界から人間界に降りるのに使うのだけど…こういう使い方もある」

すごい!私の契約神めちゃめちゃ良い!

「ふふっ…本当…面白い子」

神様は手を口に当てて、そう笑う。

…上品…っ…可愛い…


「とりあえず、貴女のやってみたい魔法を想像して、撃ってみて」

えっと…魔法…魔法…

周りにリムリーと同じように黒い微粒子が漂い始めた。

…一面に黒い薔薇を咲かせよう

次の瞬間、パッと黒い薔薇が咲いた。

「良い…すごく良い。続けて」

リムリーはそう言う。

言われた通り、続けることにする。

次は木を標的にして破壊する魔法を撃とうと思う。

パチンと指を鳴らすと先程咲かせた黒い薔薇達のの花弁が風に吹かれて私の周りを浮遊し始めた。

…『昂る』感覚がする。すごくワクワクし始める。

ネクタイを緩めて、第1ボタンを外す。

片目を閉じて、破壊する標的を見定めて…指を鳴らす。

すると黒い花弁達が一斉に、高速で木に向かって飛び出し、そして『着弾』した。

花弁達はまるで剃刀のように木に鋭く突き刺さる。

人間相手なら既に一溜りも無いだろう。

…でも私の脳はその『続き』を既に想像していた。

標的に手を向けて、バッと握り込む。

すると花弁達はその一枚一枚が小爆発を起こし、標的となった木は悲鳴をあげながら倒れた。

後ろから拍手の音がする。

「教えてないのに完璧…ソフィアは相当上手く教育したみたいね……流石イザベラ様が見込んだだけある…」

「えっへへ〜!ソフィア姉が優しく教えてくれたおかげ!」

「貴女の才能もあると思うけど」

…?

「ふむ…なるほど。気にしないで」

リムリーがハスキーな声でそう言う。

…思いついた…!

「リムリー…」

リムリーの顔の前で指を鳴らし、収納魔法の応用でパッと手の中に赤い薔薇を出す。

上手くいった!

「あげる!」

心が読めているはずのリムリーは薔薇を受け取ったきり固まってしまった。

「えっ今どうやって…」

無表情ながら驚いた雰囲気のする顔で、リムリーはそう言う。

「ん?収納魔法で使われる収納内で植物魔法を擬似的に発動して、薔薇を収納内に仮出現させ、収納から取り出すと同時に植物魔法をもう1回やって薔薇として出したの!そしたら媒介とかを使わず植物魔法を使えるかなって!」

「えぇ…そ、それって…もしかして…」

「ん?ソフィア姉から教わった技術の応用」

「………貴女と契約できて良かったわ。本当に」

受け取った赤い薔薇を鼻に近づけ、リムリーは微笑しつつそう言った。

えへへ…褒められたっぽい。

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