77.仕事を探そう
ミア視点
「おはようミア!」
「おはよ…」
「一緒に仕事見つけよ!」
「え?」
「今収入ないし、このままだとご飯食べれなくなるよ」
「…でも、要らなくない?」
不老不死になったんだし、食事を摂らなかったところで飢えなんて概念は無い。
「食事を楽しまないと、人間の価値観を忘れちゃうかもでしょ!?」
「それは…そうかも」
「仕事見つけよ!」
そう言われ、ロザに手を引かれる。
…ちょっと…服着ないと…
久しぶりの日光を浴びながら、私とロザは仕事を探すべく歩いた。
一件目、服屋。
「申し出はありがたいけれど…人手足りてるから」
と、老婆。
諦めて次を探す。
二件目、パン屋
「君、ルブラン・パン・スクールの子?違う?じゃあダメだね」
と、中年の男。
諦めて次を探す。
三件目、宮殿
「仕事を探しに来た?うーむ……あ、食事を作ってくれない?最近、人間の食事が味薄くてさ」
と、皇帝ラディナ。
そういうわけで、皇帝直属の宮廷調理師になった。
「好きにさせれば良いって指示出しといたから、とりあえず昼食作ってみて」
そうラディナが言うので、市販の回復薬や水中呼吸薬、身体強化薬を用意し、宮殿のキッチンにある食材類を活用して昼食を作る。
まず、私は通常食材類の下準備を、ロザは人外用食材類の調合を行う。
ササッと終わらせて、鍋の用意をする。
その後、ロザと連携しつつ…魔法も適度に活用し、20分くらいで目的のものができた。
お皿に盛り付けて、ラディナのところへ運ぶ。
「こ、これは…」
「『肉じゃが』だよ」
「むむむ…すごいリアルだけど…本物?」
そう疑問を口にしつつ、ラディナは肉じゃがを口に運んだ。
「っ…!美味ぁ〜…久しぶりの肉じゃが…沁みる〜…」
上手くいったらしい。
ロザとハイタッチをする。
「一体どうやって再現したの?」
目を輝かせながら、ラディナは聞いてくる。
「回復薬24%、身体強化薬6%、水中呼吸薬62%、その他8%を適度に混ぜ合わせて、ペースト状にすれば擬似味噌ができるんだよ!」
ロザがそう言う。
まあ…元々は私の要望で作ってくれていたものを流用した形になる。
「すごく美味しかった…から、その…二人にはここで、引き続き、働いて欲しい…な」
ラディナはそう言うので、私達は大いに喜んだ。
…仕事ができた。
帰宅するとオリビア様がリビングのソファで寝ていた。
そっとブランケットをかけて、ロザと夕食を作ることにする。
今日は何を作ろうか…
仕事でお金を得られるようになったので、豪華なものを使えるようになった。
「夕食は何にしよっか?」
ロザが聞いてくる。
「…味噌汁とか作ろうか」
私はそう返す。
「何それ!」
ロザはそう言って、小首を傾げる。
「今作るから、見てて」
「はーい」




