7.人手が欲しい
頭の中のイメージ通りの存在を創造…そして組む。
「何やってんの?」
「見ての通り、人形の創造」
そう返して、実寸大人形に魔力を吹き込む。
途端に動き出した。
「それは分かるけどなんで?」
「生活には人手が欲しいし、人間にはそんな頼りたくない」
そう言って戦列歩兵のものを改造した軍服と銃杖、そして顔を隠すための白い布切れ付きの黒軍帽を与える。
「なんで生活のための人員に銃杖持たせてるの?」
「余ってるし」
「いや、理由になってないわよ」
「ほら、強盗が入ってきたら勝手に銃殺してくれるでしょ?」
「はぁ…?」
「あ、今日から人形達の名前は『銃殺隊』にしよ」
「絶対、今思いついただけでしょ」
「さあ?ほら、仲間達のとこ行っておいで」
帽子を被せてやって人形にそう言う。
「はぁ…なんというか相変わらずね」
結局29体作ったところで飽きて辞めた。
「お嬢様、夕食を持って参りました」
あ、夕食作るの忘れてた。
「ごめんね準備させちゃって」
夕食をわざわざ作ってくれたレナにそう謝る。
「…!とんでございません…!その…お口に合うと良いのですが」
早速、用意してもらったスープに口を付けるとかなり美味しく感じた。
「温かくてピリっとくる感じが食欲を唆ってどんどん食べ進めちゃう感じがする。とても美味しいよ。ありがとう」
そう言ってレナを撫でる。
「!!ありがとうございます!」
「なんでそんな食レポ上手いわけ?」
食レポ?思ったことを口にしただけだけど
「ところで、新しく用意した人形達、大丈夫そうだった?」
「あ、はい!ちゃんときびきび働いてくれてます」
「そう。良かった」
…もうそろそろこの村、出ようかな
「人間のいない場所に行きたいと?」
いや、大きい都市の良い感じの屋敷で暮らしてみたくなったから。
「今の家だと手狭で29人も人形要らないから活用できる場所に移り住みたいと?」
半分そう。
「贅沢な悩みね」
「盗賊討伐して、死体とそこにあるであろう馬車、馬を調達してきて」
『銃殺隊』から選抜された18体の人形は私の指示に従って、早朝の日光に照らされながらどこかへ行進を始めた。
レナは吸血鬼になって以降、朝に弱くなったらしく、まだ寝ている。
私は残った11体の人形と共に朝の家事を始めた。
「おお、レナさんとこのお嬢ちゃんじゃないか!」
パン屋に行くと、少し老齢な男がいた。
私は過去にも一度だけ顔を出したことがある。
「おはようございます!」
「バケットかい?」
「はい!3つくらい欲しいです」
「あいよ!レナさんは寝てるのかい?」
「はい。最近疲れが溜まっているみたいで、まだぐっすりです」
「そうか!じゃあお嬢ちゃんが朝ごはんを作るわけか」
「あまりやったことはないですけど頑張ります!」
「おう!よく言った!頑張れよ!」
レナから貰ったお金を支払って退店。
今日はフレンチトーストを作ってあげよう。




