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人外っぽい少女、人外になる。  作者: 倉石 雨


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47.兵器開発

私思ったのだけど、グラウエンブルク式長銃杖って構造的に量産性を重視し過ぎてない?

「どうしてそう思うの?」

神様がそう聞いてくる。

だって、構造がかなり簡略化されてるし。

簡略化による量産性と整備性の向上は…まぁそれ以前の魔術兵器を置き去りにするような革新的技術だとは思うけれど…それでも、簡略化に終始しすぎてて、構造として発射魔力の出力効率が低いように感じる。

「そりゃあまぁ、あくまで杖ではなく銃杖だから。誰でも使えるようにするには必然的にそうなるのよ」

で、私考えたの。何度も言うけど、血液魔法って魔力伝導性のある存在を操る魔法でしょ?

「そうね」

グラウエンブルク式に使われている、魔力放出に使われてる魔石を変形させて、螺旋状の細長い魔石を銃口に這わせるように変形させれば、収束圧縮させ、威力を上げた銃弾や、それこそ魔法をそこから撃てるような銃杖が出来上がるんじゃない?

「……………まぁ、あんたの手での少数生産なら可能なんじゃない?」

…大量生産もできるよ?

「…………へ?」

グラウエンブルク式長銃杖を収納に放り込んで、改造設計図のテンプレートを作り、それ通りに改造するよう組み替えれば、それを取り出すだけで改造…もとい生産できるよ

「ぐぬぬぬ……なんでそこが繋がってくるわけよ!」

…そんな叫ばれても…


と、言っても私が毎回生産するのは面倒なので、とりあえず少数生産して人形達とレナに配りつつ、これの工業的生産方法に関する研究をすることにした。

…実験してみると、魔石は通常、加工が難しいことがわかった。

熱を加えても、逆に冷やしても、全然加工しやすくならない。

「諦めなさい。こんな芸当できるのは血液魔法を使えるあんただけよ」

……血液…?

「え?」

血液って確か鉄分を多く含んでたよね。

「そう…ね?」

魔力伝導性物質…仮に甲物質と呼ぶけど、この世界の血液にはそれが含まれていて、神様の返答的に鉄分も含まれてる。

恐らくは血液の中で共存できている?

「…そうね。ついでにその甲物質とやらを鉄分と共に動かすのが血液魔法よ」

ということは…魔石の主成分である甲物質と鉄には親和性がある?

「………」

それらで合金とか生み出して、螺旋状の銃口を仕込みつつ銃身を作れば、従来のものより魔力出力は高効率になるし、銃身が魔力で変に焼き付く心配が無くなるから小型化できるんじゃない?まぁ、魔石は同じ感じで維持されるとは思うけど。

「なっ…………はぁ……なんであんた少し考えるだけで魔術兵器史をひっくり返すような、しかも有り得そうな仮説が飛び出てくるわけ!?………もう!さっさとやってみなさいよ!」


結果から言えば、上手くいった。

溶けた鉄に入れられた小さな魔石はしっかりと鉄に溶け、混ざりあった。

実際に実験してみると、魔石のみで作った最初の物よりも魔力の収束圧縮率は多少落ちたけれど、これなら容易に加工できるだろう。

合金における甲物質の配合割合は一応全て試してみたものの、15%~28%が様々な理由から最適と結論付けた。これ以上だとそもそも溶けきらないし、これ以下だと魔力伝導性が著しく下がる。

理想は引き金等の魔力注入用の部品はは高配合、銃身等の大きい部品は低配合が良いだろう。

そもそも、これまでの効率が低かったのは引き金が普通の鉄製で、大して魔力伝導性が無かった…という部分も大きいのかもしれないと、今更ながら思ったりもした。

まぁ、それも改善したわけだけど。

とりあえず今回の研究を、ある程度事情を伏せつつ純技術的な部分はしっかりと書いて…あと、実際に作る際の設計図等も盛り込んで報告書として纏める。

題名は…『グラウエンブルク式長銃杖の効率改善を目的とした魔石に関する技術研究』とかでいいや。

…シュタウフェンベルク上級大将辺りに送れば呼んでくれるでしょ。

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