46.アドラー軍団
『新聞ツィタデレ
"アドラー軍団"、オストヘルムへ!
中央帝国政府は______魔術騎兵部隊を基幹とする義勇兵部隊をオストヘルムに派遣することを発表___なお発表された部隊名は"アドラー軍団"___統合参謀本部第一課直属の第601技術検証部隊__第101独立騎兵戦闘団______が参加するとされており、帝国軍と国民軍の混成の形___正統政府の保護_人道的な___あくまで有志連合部隊__』
「ほらね。昨日言った通り」
神様はそう言う。
…確かに?
「それにしても601が出るのね…もしかすると完成させたのかしら」
…?
「第601部隊と言えば防郭魔法の研究、実証を行っている特務部隊よ」
そうなんだ?
「恐らく魔術騎兵に防郭魔法を使わせて突撃に利用するんじゃないかしら…防郭魔法が人間に使えるとなると…これは時代が変わるわよ」
そもそも防郭魔法って?
「文字通り魔術的に防郭を展開して防御する魔法よ。…本来なら黒龍の固有魔法なのだけれど」
…防郭…こうかな。
「…………いや…うん?………今どうやったの?」
いつも通り血液魔法を応用して、魔力を含ませた空気を圧縮して擬似的な壁を作って、防郭っぽくした。
「それ、それよ!まさに黒龍のはこういうの…………なんであんたができるのよ」
なんとなく…?
「研究者が見たら泡を吹いて倒れる案件ね…」
一応、作った防郭魔法の強度実験をやることにした。
まずはレナに殴ってもらう。
事情を説明すると、レナは戸惑いながらも本気で拳を撃ってくれて、ちゃんと防御できた。
次は銃殺隊に一斉射撃させることにした。
エストブルク近郊の森林地帯で、誰にも見られようにしつつ、やる。
面白いことに、銃弾を受けた防郭は小さな青い爆発を発生させて全弾を弾いた。
…爆発反応装甲というやつだろうか。
一発ずつ撃たせると、それに応じた大きさの爆発になり、それにより弾丸は弾かれるか、逸れるかする。
無論、防郭にはヒビすら入っていない。
「あんた何よこれ。変に再現したせいで謎の特性が増えたじゃない!黒龍のは爆発したり弾いたりしないのよ!」
神様がそう抗議?する。
…仕方ないだろう。そういう風に再現してしまったのだから。
最後に重砲の直射に耐えられるか実験することにした。
実のところ重砲程度なら生身の状態で直撃したところで、私には大したダメージにもならないのだけれど、実験は実験である。そんなことを言ったら今までの銃弾や拳だってダメージにはならない。
防郭を展開して、指示役人形に合図を送る。
間髪入れずに重砲は発射された。
発射された青白い砲弾は防郭に接触すると同時に耳をつんざく轟音と共に大きな爆発に巻き込まれ、大きく弾道が逸れて、明後日の方向に向かっていった。周りは砂や木片が飛び散る。
…もう少し近かったら重砲隊に被害が出ていたかもしれない。
「………なんていうバケモノ魔法を生んだのよ…あんた…」
………?




