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人外っぽい少女、人外になる。  作者: 倉石 雨


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39.人形重砲隊

150人全員を銃殺隊と呼ぶのはあれなので、それぞれ30人ずつ5つの隊に分けることにした。

んー…とりあえず新しいののうち3つは『哨兵隊』『徴発隊』『斥候隊』で良いかな。

「『銃殺隊』に比べるとまだマシね」

…最後の1つは…せっかくだしアレ運用させてみようかな。

「アレ?」

戦場で見つけたアレ。

「もしかして魔術重砲のこと言ってる?」

そう、たぶんそれ。

警備から外した30人を郊外の平原地帯に呼び出し、魔術重砲?2つを取り出す。

指を鳴らすと人形達は重砲に近づき、点検を始めた。

その間、私は指示役をやっていると思しき人形の姿を変えたり、残り3部隊の指揮系統を調整したりする。

…重砲運用部隊の名前はどうしよう。

「『重砲隊』で良いんじゃない?」

それで良いや。

3時間ほど整備と練習をやらせていると、トントンと私の肩を指示役の人形が叩いてきた。

「撃てるようになった?」

人形は頷く。

「わかった」


とりあえず試射させることにした。

人形達は砲身を固定、魔力を送り込み、指示役人形がこちらに敬礼をして発砲前の準備を完了させたという意を示してくる。

手を挙げて、発砲準備を指示。

発砲角度は15°程度、森に向けて撃つことにした。

仕様上45°はいけるようだけど、威力が分からないから今回はしない。

挙げた手を振り下ろして発砲を指示。

ズドンッというずっしりとした感覚があって、青い大きな閃光を上げながら重砲は青白い弾を撃ち出す。

森の方から『バンッ』と音が響き、そちらを見ると黒と青の大きな爆発が見えた。

鳥達が少し遅れて一斉に飛び立つ。

…これは使えそう。


「そういえば、あの重砲どう運ぶわけ?収納魔法を使うのはちょっと違うじゃない?」

確かに。馬とか買いに行くべきかな。

「そうしたら?」

そうしよう。


「失礼、国民軍第23旅団の者なのですが」

「あら、可愛らしい軍人さん。馬を買いに来たんですか?」

「はい。重砲の牽引用に」

「何頭ほど?」

「4頭ですね。あくまで牽引用ですので駄馬で構いません」

「そういうことなら!ちょうど処分予定だった馬が7頭ほどいましてね」

「せっかくなら全て買い取りましょう」

3頭は斥候隊にでも与えよう。

「流石軍人さん。太っ腹〜」

「…?」

結局、お金を払って処分予定だった7頭全てを受け取り、人形達に振り分けてから屋敷に帰る。

屋敷に着く頃にはすっかり外は暗くなっていた。

「おかえりなさい。お嬢様」

「あれ、2人は?」

「遊び疲れたのか早めに寝ちゃいましたね。お食事は用意してあります」

「…ありがと」

今日の夕食は鹿肉のコンフィと赤ワインだった。

どちらも回復薬や耐火薬等をふんだんに使っているようで、リアルな風味がちゃんと出ている。

「すごく美味しいよ…レナ」

「ありがとうございます。お嬢様…その…………実は血を分けて欲しいのです」

「良いよ」

食事を終えて、レナに血を与える。

…私もしばらく血を飲んでないし、人肉も食べていないけど、あんまり空腹による疲労感はない。

「進化したからね」

…なるほど。

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