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人外っぽい少女、人外になる。  作者: 倉石 雨


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2.なんか、身体が軽い

虫注意。できるだけ軽く書いてますけど。

おはよう私。

突然、生を受けたものの、周りが真っ暗。周りは甘ったるい匂いだし、ぬめぬめしてて、何より蒸し暑い。

とりあえず這い上がろう。

ぐちゅぐちゅ…ぐちゃっ。

パッと顔を出した先には、雨の降る空が広がっていた。

「」

あれ、声が出ない。

「そりゃそうでしょ。血蛆には声帯無いんだから」

そういえば私って血蛆だったね。

というか、神様じゃん。

姿形は見えないものの、声だけが聴こえてくる。

なんでいるの?

「大変不名誉なことに、あんたのサポート役として配置されたの。地上に降ろされなかったのが唯一の救いね」

大変そう。

「いやあんたのせいだから」


見回すとそこは死体まみれの戦場跡だった。

それと、私が今まで入っていたのは死体の中だったらしい。

死体って甘い匂いするんだ?

「しはするけど、あんたの場合そういう種族だからって部分が大きい」

私の生みの親となる死体の顔を見る。意外なことに腐っておらず、結構イケメンだった。

「死体の顔を品評すんな。あと腐ってないのはこの戦場の放つ膨大な魔力が原因」

ふーん…あれ、じゃあこの世界だと魔力多ければ不老不死の存在になれるの?

「はぁ?なんでそんなすぐそこまで行きつくわけ?」

間違い?

「正解よ」

じゃあ、この戦場の人全員食べれば不老不死くらいになれる?

「理論上はなれるけど…うえっ…あんたなんで生前人間の癖に人肉食に抵抗ないわけ?」

そういう生き物なんだから仕方ないでしょ?

「いや、そうじゃなくて…!……もういいわ」


とりあえず生みの親から処理していくことにした。

ぐちゃぐちゃむしゃむしゃ。

甘くてコクがある。肉って感じはするけど、普通に甘くて旨味もあって、何より柔らかい。

舌 (あるかはさておき)触りも素晴らしくて、口に放り込んだら勝手にとろけていった。

「うわっぐろっ」

そんなことを言う神様をガン無視して私は夢中になって人間の捕食を始めていた。


ぐちゃぐちゃむしゃむしゃ

ぐちゃぐちゃむしゃむしゃ

ぐちゃぐちゃむしゃむしゃ

ぐちゃぐちゃむしゃむしゃ

ぐちゃぐちゃむしゃむしゃ


あれ?どれくらい経ったんだろう。いつの間にか死体は無くなっていた。

「1日」

欠伸をしながら神様は言った。

「あんたの食ったその人、魔力多めだったから結構同族入ってたわよ?」

あ〜あの蠢いてたやつ?

「気付かず捕食してたわけ?恐ろし。まぁでもそれが正解。どんどん同族喰って」

なんで?

「同族を喰った方が魔力を得られる効率は格段に上だし、何より正統進化から遠ざかるから」

突然変異の可能性が上がってくってこと?

「そう。それに合わせて人も喰えば、人の形を完璧に模倣した世界に1匹だけの謎生物が生まれるって寸法」

そーなんだ。なんであれ美味しかったしさっさと全部食べちゃおう。

「さっさとそうして」

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