16.大騒動
『新聞ツィタデレ
政府公式発表______今回の前代未聞の急変事案に関して、統一王国軍及び国民軍の動員をもって、可及的速やかに___なお今回の対応において、統一王国軍が何も監視をしておらず、国民軍が1か月ごとの厳密な調査を行っていたことが___国民軍の規模拡大___第23旅団の旅団長を特例として東部方面司令部参謀部______』
どうやら上は大荒れらしい。
レナが買ってきてくれた新聞を読んでみるとそんな内容が一面に載っていた。
ちなみにレナは最近、安定してきたようで、朝にも強くなって、昼は少し昼寝を挟むものの、前と同じくらいの生活リズムに戻っていた。
容姿も変わって、髪色は茶色から暗めの紅色に。
肌は私とあまり変わらない程度に白くなり、唇の赤みはそのままなようで、前よりも目立ち、艶かしい?雰囲気になった。
「お嬢様。コーヒーをご用意致しました」
「ありがと。休んでて良いんだよ?」
「いえ、とんでもございません。『飲んだ分働く』と言ったのは私ですし、何よりお嬢様に奉仕できることが一番の至福ですから」
「そう…?まぁ適度に休んで、適度に働いてくれればそれで良いから。いつもありがとうレナ」
そう言って優しく撫でる。
レナは頬を赤らめて、
「ありがとうございます」
と静かに言った。
「前よりも落ち着いてるわね〜…」
気の抜けたような声がどこからともなくした。
神様?
「やっと報告が一段落終わって、見に来たらあんたらのイチャイチャ見せられて、もう疲れてるのよ…」
大変そう。
「大変よ!飛行魔法なんて作ったあんたのせいで!血液魔法の説明部分全部書き直しよ!」
でも、私が偶然見つけただけで、いつか誰かは見つけてたんじゃないの?
「うぐぐ…そうだけど…!そもそもあんたが異常なのよ!あんたのせい!詫びの品を献上して!」
献上?
「収納魔法と似たようなものだからさっさと甘いもの作って送って!」
はーい。何食べたいの?
「プリンよ!」
言われた通り、プリンを作ることにした。
今回はかなり多めに作った。当分甘いものには困らないくらいには。
ついでにパンや軽い調味料なんかを付けて、献上してみる。
えーっと、献上〜
目の前の物がパッと消えた。
「っ〜!!136年ぶりのプリン!」
「うま〜…あ、なんか涙が出てきた…」
大丈夫…?
「もう神様って大変なのよ!毎日毎日仕事ばっかり!」
大変そう…
「あんたみたいなのは、担当外れてる『上位神』からは好かれるタイプだけど、私みたいな管理職にとっては目の上のたんこぶなのよ!あ、いや、責めてる訳では無いの…よ…でも、もっと弁えて!あんたの専属とか…あ、いやでもそれならプリン…うん?…もう嫌だ〜」
なんというか支離滅裂で、ほんとに大変なんだと感じた。
罪?滅ぼしのために神様の頼みを聞くことになった。
「お嬢様?」
「あ〜…ごめん、一緒に寝よ?」
「構いませんよ」
「きたー!ソフィ×レナ添い寝シチュですわ!」
…こんなにうるさいと眠れないかもしれない。
真面目な人ってちょっとでもタガが外れると大体イカれますよね。




