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人外っぽい少女、人外になる。  作者: 倉石 雨


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109.旅立ち

いつも通り、起きてリビングに行くと、イザベラと死神がいた。

「___ね、イザベラ」

そう死神が口にしているのが聞こえた。


「おはよう」


「「!?」」

2人は驚いたような顔で私の顔を見てきた。


「…?」

『おはようを言ってはいけない』ゲームでもしていたのだろうか。


私は首を傾げた。


「き、ききッ…聞いてないわよね?」

と、イザベラ。


「…何を?」

私の悪口でも言っていたのだろうか。

まぁ……良いけど。


「あぁ…ソフィアちゃん……えっとね、気にしないで」

と、死神。


「わかった」

別に気になるわけではないし。


そう答えたら、イザベラと死神は顔を見合わせた。

2人は小声で『ほら、大丈夫だよ』『もし知っててああならどうするの?』なんて話している…ように聞こえた。


「あ、話し合いの途中なら…キッチンで朝食でも作ってくるけど」

そう聞く。


「「それでお願い」」

2人は即答だった。お腹が空いているのだろうか。



今日は何を作ろう。2人が好きな物……プリン?

せっかくだし、最近大量に仕入れた果物を入れたプリンにしよう。


牛乳、卵、回復薬、水、そして細切れにした果物。

適度に混ぜて、温めて…冷やす。

魔法で空気を膨張させて、断熱膨張の原理で冷やして、それを使って急激にプリンを冷やす。

…氷魔法が使えたら良いのに。


「___と言っておこう」

「でも___

2人はまだ話をしている。

「できたよ。プリン」

そう言って、リビングの机にプリンの皿を並べた。


「あ、ありがとう」

「ん…ありがと。ソフィアちゃん」

2人の反応が鈍い。

…まあいいや。多分疲れてるだけだろう。


2人の隣に座って、自分用のプリンに手を付ける。

細切れになった果物の様々な風味と食感が、プリンの柔らかさと混ざって…美味しい。


…感覚は前世で言うところの果物入りのゼリーに近い。


2人を見ると、プリンに手を付けておらず、スプーンすら持っていない。

…死神と目が合った。


「ねぇ…ソフィアちゃん。これからダンジョンを沢山攻略してくれない?私達が縮地魔法で回るからさ」

そんなことを死神が言ってくる。


「…どうして?」

唐突過ぎる気がする。

「………あぁ…ちょっとダンジョンが多すぎるから、それを減らしたい…ってだけだから。嫌なら断っても…」

死神はそう言い淀む。


「別に。2人がそれで楽になるのなら…手伝うよ」

そう言うと、何故か2人は安心したように息を吐く。


「…じゃあ、行きましょ」

と、イザベラ。


「何個くらいあるの?」


「…13個。とりあえず全部攻略して」

と、死神。


「…何日くらいかかるんだろう」


「まぁ…2週間くらいじゃない?」

と、イザベラ。


イザベラは私の手を持った。

次の瞬間、周りの風景は大きく変わった。


…あれ?結局2人はプリン食べないの?

次回からダンジョン回です。

長めにとるつもりです。

…あ、ソフィア視点がダンジョン攻略ばかりになるというだけで、他の視点は普通です。

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― 新着の感想 ―
唐突に1日一ダンジョンを要求されても嫌な顔ひとつせずに承諾するの、さすソフィってやつか
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