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人外っぽい少女、人外になる。  作者: 倉石 雨


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108/255

108.二重人格?

イザベラ視点

「二重人格?」

私の言葉に死神は頷く。


「そう。封印してる十年分をどうするかによっては…そうなりうる」


うーん…聞いていた話と違う。

「育てていけばその可能性は薄まってくって」


「それは楽観的に見れてた頃の予測。今ではどんなに育てたところで、そうなるのは決まってるようなもの」

死神は平坦な声でそう言う。


「じゃあ…どうすれば?」

転生でもさせるのだろうか。


「神になるまで走りきらせる。次の受け入れ先はもう無いから、ここで何とかするしかない。

逆に言えば、神になるまで走りきらせれば、封印された部分なんて『置いていく』だろうから、私達の勝ち」

指を組んで死神はそう言う。


「うーん…なんというか…緊張するわね。私達が明かさずとも、他の誰かが偶然、貴女の名前を発しても…」

そう本音を言う。


「だから、私はオリビアとは会ってない」


…そうだ。死神はオリビアとも交流があるんだった。


「で、これからはどうするの?こうなれば、神になるまで数年すら待てないわよね」

そう聞く。


「とりあえず…まずはダンジョン巡りかな。私達の縮地魔法でパパッとやらせよう」

死神はそう言う。


「…でも…その際に、あんたの事を覚えてるやつの記憶石を呑ませてしまったら…思い出しちゃうんじゃない?そもそも記憶石は呑ませないの?」


「いや、記憶石は食べさせる………ってあれ?オリビアの記憶石って…?」

そう死神は聞いてくる。


…そういえばダンジョン攻略の際に呑ませた記憶はある。


「……呑ませたけど」

…何か問題が…?


「…………っはぁ…っはぁ…っはぁ…な、なんで…私のことを覚えていない?」

死神は、急に過呼吸になる。


…!?

「あんたまさかっ!」


「うん…私は神化前のオリビアに会ったことがある。それも…そこそこの回数。なんで…思い出されていないんだろう……いやっ…そ…うん?もしかして……彼女は…最初に会った時から知っていて…!」

死神はパニックになったようにそう発する。


「それは無い。あんた、今の姿を見てみなさいよ」

死神は今、◆◆◆◆の12歳頃の姿。

本来の姿でアイツの前に現れているわけではない。


「………あぁ…そっか。初めは揶揄うつもりで用意してたんだけど…これが無かったらダメだったってこと……」


「とりあえず、あんたの協力は十分要るけれど、それはそれとして、本来の姿で再登場…みたいなことはしないで。絶対に走りきるわよ」


「……わかった。やっぱり頼りになるね、イザベラ」

…死神は、真面目な時は基本『ちゃん付け』をしない。

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