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お昼寝

家具屋さんを後にしたほくらは、今日は一度お宿に帰る事にした。

まだお昼前なので雪や毛玉と一緒にお外の屋台でお昼をとる事にしたのだ。


「毛玉、今日なに食べる?」

「そうニャーこの前は鳥を選んだの、今日は他のお肉にするの」

毛玉と僕は一番前を歩きながら、あっちにフラフラこっちにダッシュしながら屋台を見てまわる。

「こらっ、お前ら気を付けろよ」

「「はーい」」

ちゃんと返事はします。

でも屋台には走って行きますよ。


毛玉は今日は大きなお肉の串焼きの前にいって、その串焼きを見上げている。

僕は1つの大きな骨付きウインナーに決めた。

ラクストがどちらもお金払ってくれて近くの広場に向かった。

雪とラクストはスパイスの効いたお肉とご飯の山盛りにのったワンプレートを選んで持ってきていた。


「美味しいー」

僕の骨付きウインナーはブリンブリンで中から肉汁が溢れてくる。

「毛玉、これ美味しいよ」

僕は自分のショートナイフを取り出して、少し切り取ると毛玉のお皿にのせてあげる。

「ありがとニャ。ヒオもこのお肉食べるのニャ」

「いいの?」

毛玉が手を付けていないお肉の塊をさしてくれたので僕はナイフでちょっと切り取ると口に入れた。

「んー美味しい。毛玉これも美味しいね」

僕達はお日様のたくさん降り注ぐ広場で美味しいお昼ご飯に笑顔があふれた。


「ヒオ、ほらこれも食べろ」

そう言ってラクストが差し出してきたのは山苺のシロップ煮が包んであるラクストには一口サイズのクレープ

僕には両手で持つぐらいの大きさで、もちろん毛玉にもある。

それまで美味しく食べた後はぼくと毛玉は雪に寄りかかって日向ぼっこ。

ポカポカで本当に気持ちいい。これは寝るか・・・も。



広場でヒオと毛玉がお昼寝を始めてしまうと、ラクストはその横に自分も横になりながら、雪に話し出した。

「なぁ、雪、さっき偶々入った店でヒオのケースを貰った家族にあったんだ。父親がなくなったんだと」

「そうか」

「ヒオはケースが家族の支えになってる事を喜んでいたよ」

「ふむ」

「ヒオはいい子だよな。愛に溢れている。母親に本当に愛されていたのだな」

ラクストはヒオの寝顔を見ながらそう呟いた

「ヒオは、その当時はサオという女の子だったが、母親の入国の問題で戸籍、この国の出生証明を持たない子供だった。だから一度も部屋から出た事のない隠された子供だった。だが母親はそんな中でも与えられるだけの教育や、情報をサオに与えた。だからサオは今でもその頃に得た情報を驚く程に蓄えている。元々、頭の良い子でな、得た情報は忘れる事が殆どなかったよ。そしてそんなサオに母親が最大限に与えたのはサオへの愛だった。一人きりで生きてきたサオが、その孤独で歪む事のない程の愛だ」

「そうだったのか」

ラクストは雪のその話しに納得できるものがあった。

「これからはヒオが今までの分も外を楽しめるようにしてやりたいな」

ラクストのその言葉に雪も答えるように尻尾を優しくふった。



それから暫くは雪も毛玉もラクストもそこに横になり、途中で合流したアレスと供にヒオと優しいお昼寝の時間をすごした。


「ん?美味しい匂いがするニャ」

まず毛玉がそう言って目を覚まし、同時にヒオも鼻をヒクヒクさせながら起きた。

「お前達、食いしん坊キャラか」

ラクストが毛玉とヒオの目の前に丸く焼いた菓子に溶かした砂糖をかけた串を差し出して笑ってた。


「「お菓子」」

ラクストから受け取り即食べ始める僕達にアレスも笑ってる。

「アレスいつの間にきたの?親方との話しは終わったの?」

「あぁヒオ、だいたいの事は話しができたよ。母上も喜んでいた。ハンガーもジュエリーケースもね」

あれっ、ワードローブだけじゃなくて、何故かハンガーもジュエリーケースまで?

まぁ、いいか快適に過ごせるのなら・・・ね。


「さて、今からだと外にも行けないし、とうする?」

ラクストが伸びをしながら僕達に何をしたいって聞いてくる。

確かにもうお昼を随分過ぎてしまったので、外に行くには遅すぎるかも

でも今から何が出来るかな?

「あっ、ねぇラクスト、廃材置き場みたいな所ってあるかな?」

「廃材?ちゃんとした木を買えばいいんじゃないか?」

ラクストはそう言うけど、僕は廃材の方がいいな。

なぜならいくらでも失敗できるし、何でも作れるから。

綺麗に製材された木ではない自然な木の感じも好きだし。

するとラクストは待ってろって言って何処かに行って、暫くすると戻ってきた。

そして僕を肩に載せると行くぞって歩き始め、着いた先にはラクストぐらいの大きな木から僕が握り込めるぐらいの木っ端まで大量にある広場に連れてきてくれた。

「すごーい」

下ろされた僕は沢山の木の積み重なった所に走って行くと沢山のの木を手にとる。

毛玉も大きな山になっているこの広場が楽しかったらしく、走って行って山のてっぺんに行き、キョロキョロと見回している。

「ヒオ、危ないから1人で大きな木の所に行くなよ」

ラクストがそう言って、後ろをついてくる。

雪は横倒しになった丸太の上にゴロンと横になり、アレスは興味深そうにいくつかの廃材を手にしてみたり、撫でたりしてた。



この場の木は誰でも持っていっていいんだって。凄いんだよ。屋久杉のような太さの木の根っ子に近い部分があったり、真っ直ぐで、なが_い木が半分に切ってあって、その中身が腐食して下から上まで空洞ができていたり、

小枝が積み上げてあったり、ダイス状に四角くカットされた木が大量に転がっていたり。

僕は気になる物はどんどんウサギさんリュックに入れていく。


ラクストはフンフンと鼻歌を歌いながらウサギさんリュックに入れていくヒオを見て苦笑いしている。

ビックリするぐらいの木っ端を入れていってるヒオに呆れた目をむけながら。


「ヒオ、そろそろ帰るぞ」

「えっ、もう?」

「もう、じゃないよ。もう日が陰りだしたぞ」

ラクストのその言葉に空を見上げると確かに、もう夕方の色になりだしていた。

「ヒオ、ここの木も一緒に持って帰ってニャ」

毛玉がそう言って毛玉用のマジックバッグに入れた木を渡された。

好きな匂いの木だったり、これ好きって木を入れてきたんだって。


アレスやラクストもいくつか気になった物を拾ったんだって言ってた。


沢山たくさん、拾ったのでこれで何を作ろうかと、考えるだけでワクワクするね。


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