表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/57

さらにお散歩

食事か終わって、雪の提案どおり僕達はさらに散歩に行く事にした。

「さて、それでは一度、街を出る事にしよう」

「いいの?僕達だけで出れる?」 

「出られるさ」

雪は当たり前のようにそう言って歩き出した。

そして、雪の言うように本当にあっさりと街を出る事ができた。


簡単な話し、門を守っている人達は雪の事、オークの討伐について知っていて、敬意を払ってくれていた。

だから、出る時も「気を付けて」と送ってくれた。



街を出て人目につかないぐらい離れると、雪は僕を乗せられる程に大きくなると、身体を伏せて僕を乗せた。

「少し走る。落ちないようにガードはかけておくがちゃんと座っていろよ。毛玉お前も最初は私の背中の上だ」

「「はい」」

そこから一時間ぐらい山に向かって雪は走りだした。

しばらく走って行くと水の流れる音がしだした。

「川の音がする」

僕の声に雪がスピードを落として止まった。

「まもなく川につく。毛玉はここから自分の力で走って行けるか?」

「うん。僕走ってく」

「よし。では行くぞ」

毛玉は元気よく雪の背から飛び降りて雪に並び走りだした。

そこから20分程走った所で川が見えてきた。

そこは浅くて流れも緩やかな川だった。

それでも雪はちゃんと僕に注意した。

「良いかヒオ。この川はあまり危険ではないがそれでも水が流れておる。油断するな」

「うん。わかった」

「ヒオは小さいのだから気を付けるのニャ」

「まだ毛玉だって小さいじゃない」

「もう大きくなったもん」

ムグググ確かに前よりだいぶ大きくはなってるけど、なんか悔しい


毛玉が笑いながら川に向かって走って行き水に飛び込んだ。

「ヒオ早くおいでよ」

「待って毛玉」

僕は川の縁まで行くと靴を脱ごうとした。

「ヒオ。裸足は危険だ。靴は履いたまま川に入りなさい」

「そうなの?わかっ・・・」

その時だった何かが川の中で動いた。

「な、何?」

「見つけた。僕の獲物ー」

そこに毛玉が走ってきて猫パンチのように前足を横に振り抜いた。

すると川の中から魚が猫パンチに弾かれて僕の方へ飛んできた。

「うわー」

僕はかがんでよけて、飛んでいった物を見る。

それは前の世界で北海道の川を遡上する鮭にとても似ているが、大きさが違う。

鮭も大きい魚だけれども、その魚はさらに2周りは大きい。

こんな浅瀬の川にこの大きさの魚?って思う程の大きさだった。

「ここはこの魚がこれる最終地点だ。この川は入り口が知られていない。人では見つける事ができない。ゆえに多くの魚がこの地まで遡上してくる。途中で人に狩られないので本当に多くな。だから魔獣や動物達がこの川で狩をする。今は我がいる事で誰も近寄ってこない。安心してヒオも魚を狩なさい」

「えっこの大きさの魚を僕が狩れるかな?」

明らかに僕よりも大きいんだけど。

「何も力で捕まえる必要はない。ヒオには魔法があるだろう?」

「あっ、そうか」

確かに魔法なら、でも何の魔法を使おう。

僕は腕を組んで考える


僕が考えているあいだも毛玉は猫パンチを繰り出して魚を弾き飛ばしている。

楽しそうだ。

うーん、魔法、魔法、水の中の魚。

あっそうだ雷の魔法ならどうだろう、電気がはしったら魚も気絶するはず。

でも、それじゃあ何か楽しくない。

雪には力で捕まえなくてもって言われたけど

それなら・・・


僕は水の中に入っていって、土魔法で塞きをいくつか作っていく。

川底の地形が変わらないように気を付けながら。

だって勝手に地形を変えて、今生きている生き物達の住みかが変わるのはなんかダメな気がして。

僕は塞きの流れの方向を川の縁に寄せていくように作っていく。


しばらくすると僕の作った塞きの中に偶然入った魚が何匹かビチビチし始める。

よし、僕、一度はやってみたかったんだよね。魚の掴み取り。

「よーし、いっくぞー」

袖を捲って水の中に入っていく。

僕の作った塞きの中には何匹かの魚が入っていてビチビチしてる。両手を入れて一匹捕まえてみるが体をくねらせて逃げられてしまう。

「あー逃げたー」

それでも楽しい。よーしもう一回。

僕はあっちに走り、こっちに走りして魚を追いかける。

雪は川の縁に身体を伸ばし、僕や毛玉を見ている


何とか3匹の魚を捕まえたころには、僕は息が上がってしまっていたが、毛玉は28匹もの魚を川岸に投げていた。

「はー楽しかったー」

「楽しかったか?」

「「うん。とっても」」

「そうか、それは良かった。それではしばらく休んだら街へ帰ろうぞ」

「はーい」

僕と毛玉は雪に寄りかかって休憩。

少しのお昼寝タイムの後、また雪の上にのって街に戻ったの。


街に帰り着いたのはもう日が暮れようとしているところだったけど、僕達はとってもハイテンションで街の門を潜った。

そしてそのまま宿に向かい、部屋に帰るとラクストとアレスが起きて迎えてくれた。

「お帰り。どこ行ってたんだ?」

「お散歩」

「散歩?」

「そう、楽しかったー。雪が連れて行ってくれたんだよ。今日の晩御飯は楽しみにしていてね」

「晩御飯?」

2人が不思議そうにしてた。でも今はまだ教えてあげないんだよ。


僕達がとった魚はお宿の料理人さんに5匹渡して今夜のお宿の晩御飯にだしてもらうようにしたの。

ラクストと、アレスはとってもビックリしてたけれど、

美味しいって、ありがとうって喜んでくれた。

僕と毛玉が川での魚とりの話しをしたら、行きたかったってとても悔しがってた。


僕達は嬉しくて何度もラクスト達にお話した。

いつの間にか寝落ちしてしまうまで。



またお散歩いきたいな・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ