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飼育員さんの初めてのお客さん(2)

「あれは…………女の子でしょうか?」


ティーアが窓からそっと除くとそこには一人の女の子がいました。

その子はティーアと同じくらいの背丈でした。

その髪は銀髪で肩ほどまで伸びています。

格好は真っ白い修道士のような格好をしていました。

もしかすると、聖職者の方なのでしょうか?

すると、その女の子が何かを喋り始めました。


「…………汝、我の使い魔としての力を果たすに足るものかや。…………さればその力の証を示せ…………」


その女の子はどうやらヤットに手を向けながらそう言っているようでした。

…………特に何も起きていないようですが。

一体ここで何をしているのでしょう?

かなり怪しいですが何か事情がありそうな気がします。


「ふう。…………この子も違うみたいね。ここも検討違いかしら。突然驚かせてごめんね。」


うーん。ティーアには喋っている内容の意図が分かりません。

しかし、ティーアはここでどうしたらいいんでしょう?


「ティーアー。何やってんの?まだ終わらないの?…………あれ?誰?」


その時でした。

アスカさんが入り口から普通に竜舎に入ってきてしまいました。

まずいです。

このままでは普通に鉢合わせしてしまいます。


「アスカさん!待ってください!!」

「誰!?」


ティーアはその場で大声で呼び掛けました。

そのせいで女の子もこちらに気づいてしまったようです。

ティーアは急いでアスカさんの元に行きました。


「…………あら、あなた、ビーストテイマーね。」

「…………あなた分かるの?」

「ええ。以前にあなたと同じような人に会ったことがあるから。」

「…………」

「アスカさん。この人…………ビーストテイマー何ですか?」

「そおね。」


図星なんでしょうか?

その女の子は黙ってしまいました。

どうやら危ない人では無いようですが。

ところがその女の子は予想外の行動に出ました。


「ふっ、ふん。分かっているなら話が早いわ。あなた!見たところドラゴンの飼育員ね!ちょうどいいわ。私の使い魔を探してちょうだい。」

「…………へ?」

「だっ、だからあなたが私の為に私の使い魔になるドラゴンを探すの。ドラゴンの飼育員なんだから簡単でしょ?」


その女の子は突然態度を急変させビシッとアスカさんを指差すと薄い胸を張って強気に言いました。


「…………まあ、色々言いたいことはあるんだけど…………とりあえずあなた誰?まあ、お茶でも飲みながらゆっくりやる?」

「…………あっ、その…………うん。」


アスカさん。ティーアも同感です。

その女の子は空気が変なことに気付くと余程恥ずかしかったのか顔を真っ赤にしてスカートの裾を掴みつつうつむいていました。

この子は一癖も二癖もありそうな気がします。


「あのー、で、あなたは…………」


ティーア達は竜舎を出て家に戻ると改めて話をすることにしました。


「私はルージュ。ビーストテイマーよ。」

「…………それだけですか?」

「何よ、十分じゃない?それよりあんたこそ何よ?チビッ子。」

「は、はあ!?チビッ子?あなたこそチビッ子じゃないですか!」


突然この子は何を言い出すのでしょう!?

ティーアに対してチビッ子だなんて。

体格だってほとんど変わらないじゃないですか!


「はいはい。ティーア。ちょっと落ち着いて落ち着いて。ルージュだっけ?あなたも言い過ぎ。」

「…………はい。」

「…………ふん。」


アスカさんがティーアとルージュの間に入ります。

ここはアスカさんの顔もあります。

ティーアは引きましょう。

しかしルージュは不満顔で悪態をついていました。


「私の名前はアスカ。ここでドラゴンの飼育員をやってるわ。そしてこっちがティーア。私の弟子で今は見習いよ。で?ルージュあなたはどこからどうしてここに来たの?ここはいちおう私の家よ。竜舎も含めて。だから私も確認しないといけないわ。でないと衛兵にあなたをつき出さないといけないかもしれなくなるの。分かる?」

「…………分かった。」


アスカさんが優しく諭すようにルージュに言います。

なんかいつもと雰囲気が違うんですけど。

しかし、ルージュも渋々ではありますが納得したようです。


「私はカトラス王国から来たの。…………ビーストテイマーになるためよ。カトラス王国では14歳になるとビーストテイマーになるために使い魔を探さないといけないの。だから、私は一人前のビーストテイマーになるために旅をしていたところ。そしたらドラグニア王国が外の国とのドラゴンによる取引を始めたって聞いたから私はドラゴンを使い魔にしたくてこの国に来たの。」


カトラス王国。

ドラグニア王国の南にある国です。

しかし、そんな事よりティーアには気になる事が一つありました。


「…………あなた14なんですか?」

「ええ。そうよ。あなたも見習いなら同い年くらいでしょ?」

「…………ティーアは16です。」

「あなた16なの?16でそれ?」

「それって何です!それって!!」


ルージュは上から下までティーアを見て言いました。

絶対ティーアの体つきのことですよね!


「それはそれよ!言って欲しい訳?このロリ体型!」

「…………言いましたね。年下のくせに。ティーアが気にしてることを……」

「はい。止めー。どうして仲良く出来ないかなー。今日会ったばかりなのに。」

「だって、アスカさん!」

「はいはい。分かったから。今のはルージュが悪いよ。ティーアはそこがとてつもなく可愛いのに。」

「……ふん。」


またまたアスカさんが間に入ります。

今度はルージュが怒られています。

…………最後になんか変な言葉が付いていましたが今は無視します。


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