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飼育員の初めてのお客さん

新章スタートです。


改めてよろしくお願いします。

品評会から約1ヶ月。

ドラゴンの飼育員を取り巻く環境は変わりました。

ドラグニア王国外からのお客様が入るようになり、以前とは仕事の仕方が変わってきているのです。

元々はドラグニア国内のみでのみドラゴンの取引が出来たものが幅が広がり、お客様が広がり需要が広がりました。

取引の際にはドラグニア王国の検閲が必ず入り厳しいルールと高い関税がかかるもののそれを差し引いてもドラゴンは魅力的でした。

仕事量は圧倒的に増え、人手不足、ドラゴン不足のところも出てきているそうです。

それに伴いドラゴンの飼育員の見習い卒業条件の緩和が行われるなんて噂もたっています。

その流れでアスカさんやティーアの生活環境も変わっていくのかとティーアは心配になりました。

なったんですが…………


「アスカさーん。また、アスカさん宛にお手紙が来てますよ。」

「んー?いつものやつー?」

「そうですね。アスカさんへのお誘いと…………これは……ファンレターですね。相変わらず人気がありますね。アスカさん。」

「んー。まあ、あれだけ高いところから紹介されればねー」

「でも、お仕事は相変わらずですけどね…………」


アスカさんの人気はだいぶ落ち着いてきたのですが相変わらずで未だにお誘いの話があります。

しかし、そこはお城からのはからいなのか家まで直接来てというのは無くなりました。

その代わりお城経由で手紙がよく届きます。

しかし、それ以外は前までと全く変わることはなくまるで他の竜舎とうちは別の国なのではと思うような状況でした。

ここに来るのは未だにフラミーさんくらいです。

まあ、ティーアはその方が気楽でいいんですけどね。


「でも、私はこのままでいいよ。忙しいと余計に疲れるし。それにティーアと二人だけだからね。今のままで十分だよ。」


理由はともかくアスカさんもこのままを望んでいるようです。

アスカさんは元々はこういった環境でドラゴンの飼育員がしたくてここにいるんですから当然ですよね。


「ふふっ。アスカさんらしいです。ティーアもそう思います。ん?アスカさん。これ…………」


ティーアはアスカさんと話をしながら手紙を一つずつ確認していたのですが、途中でティーアの手が止まりました。

その手紙には差出人の名前がありませんでした。

ティーアはその中身を確認しました。

中には便箋が1枚だけ入っていました。


「なーに?」

「うーん。一体どういうことなんでしょう?ちょっと変わってますよね?」


ティーアはアスカさんにその手紙を見せました。

そこにはこう書いてありました。

『ドラゴンノビーストテイマーニシテクダサイ』と。

その一文だけが記されていました。


「ビーストテイマー?って何ですか?アスカさん。」

「おおっ、なんか面白そうだね。ビーストテイマーっていうのはね。魔獣やら猛獣やらを操って仕事をする人たちのことさ。」

「そうなんですか。じゃあこの人はこの文面からするとドラゴンを使いたいってことですか?」

「たぶんね。でも、普通ビーストテイマーは自分で使い魔を探すんだけど…………どういうことだろ?」


どうやらアスカさんにもいまいち意味が分からないようです。


「しかも、『シテクダサイ』ってことは……明らかに頼んでますよね?」

「……そうだね。確かに手紙で頼んでるね。でも、どうやって…………」


考えれば考えるほど謎の多い手紙です。


「まあ、差出人の名前もないし。イタズラとか間違いとかかもよ。それにめっきりお客さんも来なくなったしね。」

「はあ…………だといいんですけど。」


アスカさんはあっけらかんと答えます。

最近は平和に過ごしていただけに何もないといいんですが。

残りの手紙も一通りチェックし終えるとティーアは次の仕事に移ります。


「じゃあ、アスカさん竜舎に行ってきます。」

「うん。お願いね。」


これからティーアはお昼前の一仕事です。

最近一つティーアに任せてもらえることが増えました。

それはドラゴン達へのご飯です。

今まではアスカさんに確認してもらったりアスカさんが一緒にいたりでしたが、やっと一人で最後までやらせてもらえています。

ここに来てもうすぐ一年になりますがだいたいの仕事を一人で出来るようになってきました。

最近は物凄く自分の成長を実感できてますます仕事が楽しいです。


「あれ?何か声がします…………」


竜舎の扉にティーアが手をかけようとした時でした。

中から声が聞こえます。

その声はティーアは聞いたことのない声でした。


「ど、泥棒!?ど、どうしましょう?アスカさんを呼んでこないと…………でも、ちょっとだけ確認してから…………」


もしかしたら、知ってる人かもしれません。

ティーアは一旦少しだけ中を確認するために窓の側までそっと移動して開いていた窓からそっと中を覗きました。


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