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5-4「で、話は本題へと戻る」

更新が滞って申し訳ないですm(_ _)m

「さて、では話を元に戻しますね」


 仕切り直すようにパンと手を叩きつつアズエルが言う。

 元の話……? あぁ、元々《運命天秤(ラックバランサー)》の使い方についてレクチャーされる為に、ここに来たんだったな。正直、忘れかけてたよ。

 そんなわけで、アズエル先生による《運命天秤(ラックバランサー)》の実地研修が始まった。


「《運命天秤(ラックバランサー)》を使用する上で、注意すべき点は幾つかありますが一番はポイントの割り振りです。スキルを使う対象を見極め、どの程度ポイントを割り振って、如何に狙いに近い結果を引き出すか。そこが、このスキルの肝と言えます」


 ふむ。それは尤もな話である。

 スキルを使う相手、割り振るポイント、そして運任せの中でも如何に狙い――もしくは期待通りの効果を引き出すか、か。

 前者二つはともかく、如何に狙い通りの効果を引き出すか、なんて辺りは考えた事がなかったな。

 所詮は運任せだと思っていたので、必要とする効果を狙って発動するという発想がなかったというのもある。

 そう思っていただけに、実は効果を狙ってスキル発動が可能というなら、それはマジで興味深い。


「では、まずポイントの割り振り方から……と言っても、一つの目安ですけどね。ご存じの通り《運命天秤(ラックバランサー)》は、天秤が釣り合った状態……即ち両方5ポイントの状態がデフォルトです。そこから善・悪にポイントを振り分ける事で運を操作出来るわけですが、その際、振り分けるポイントによって運気の程度が変化します。そうですね、大まかに区分するならこんな感じでしょうか。レベル1、指先を切った。レベル2、鈍器で殴られた。レベル3、ナイフで刺された。レベル4、剣で斬り付けられた。レベル5、致命傷。大体、こんな感じ?」


 …………。

 まぁ言いたいことはいろいろあるけど、なんで例えが怪我の程度なの?

 そもそも、最後に疑問形で〆んなよ!? 聞きたいのは、こっちだよ!?

 ……はぁ。ともかく、そのレベルっていうのがポイントの振り分け数だとすると、やっぱりポイントは増やせば増やす程、その効果が対象の命に直結するという考えは正しかったようだ。

 やはり、極振りはヤバいらしい。スキル使用後の反転があることを考慮すれば、それが例えGOODであろうと極振りは危険なのだと気を引き締める。


「では、その基準を考慮した上での《運命天秤(ラックバランサー)》の活用法をお教えします」


 いよいよ、本題である。

 基準(レベル)に関する事を含めて今までの話も勿論大切な事だが、俺が一番気になって居るのは『如何に狙いに近い結果を引き出すか』という一点。おそらく、これからの活用法とやらで、その方法が明かされるに違いない。

 俺は一字一句聞き逃すまいと、耳を澄ませて彼女の言葉を待つ。


「《運命天秤(ラックバランサー)》の効果的活用法。それは――――悪(BAD)レベル5による一撃必殺、および、一撃離脱です!!」


 …………………………………は?

 今、なんて――――?


「手順は簡単。標的を定めます。《運命天秤(ラックバランサー)》のスキルを使います。ポイントを悪に全振りします。相手が自滅するのに乗じて一撃与えて仕留めます。それが無理なら潔く撤退。以上です!」


 一瞬、この世の音が消えた――――気がした。

 そのくらい耳がどうかしてしまったのかと、正直本気で思った。

 だって、そうだろう?

 今まで散々、極振りは危険だと警告しておきながら、その活用法がBAD極振りの一撃必殺だって言うんだぜ!? 何それ!? って話だよ!?


「あまり納得行っていない顔ですね?」


 悪戯に成功した悪ガキみたいな微笑を浮かべるアズエル。

 確かに「そうか。分かった」とは素直に言いたくはない。むしろ、一番最初の心構えに関する話以外は、マジでオマケだったんじゃないかと思える。――――流石に悪ふざけとは思いたくないけど。


「ふふふ。安心してください。確かにやる事はシンプルで、わざわざ活用法なんて大仰な言い方をする程のことでもないでしょう。でも、今回はあくまで『狩り(・・)』での《運命天秤(ラックバランサー)》の使い方ですよ? まぁ狩りを戦闘と言い換えても差支えないですが、そちらの方面でこのスキルを活用としようと思ったなら、やはり極振りというのは非常に有効です。勿論、リスクも大きいので危険性は言うまでもないですけど」


「う~ん……」


 そうは言われても、俺は思わず渋面になる。

 なんというか言葉遊びに引っ掛かった感じ?

 納得出来なくもないけど、すっきりしないというか―――――


「ともあれ、論より証拠―――――でもないですが、こうゆうのは実際にやってみた方が実感が持てると思います。なので、実際にホーンラビット狩りをしてみましょうか?」

とりあえずエタらせる事がないように頑張りますので、どうか見捨てないで下さいm(_ _)m

少しでも楽しんで頂けたのなら、幸いです!

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