4-EXTRA「舞台裏の会談」
「クルエントゥスはどうした?」
「あいつなら、面白い実験台が出来たってニタニタしながら出掛けてったっすよ」
「クルエの奴、また勝手に実験を始めたのか……今回は何処行ったんだ?」
「ん~と、確か農耕都市の方に行くって言ってたっすね」
「あぁモスティスか」
「ナシワーツのすぐ近くじゃねぇか!? あいつ余計な事しねぇだろうな!?」
「どうしら。彼の事だから、実験のついでとか、単に悪戯半分に樹海の魔物を引っ張り出すとかやりかねないかも」
「面倒な事になりそうだ……尻拭い的な意味で」
「実験内容については誰か聞いているのか?」
「例の広域結界を試すって話だったっす。なんか都合が良い贄を見付けたらしいっすよ」
「あの第9番に記された結界魔法か…」
「どう致します?」
「……ふむ。アピス」
「何かしら、室長?」
「室長はよせ。それより、今からクルエを追って、モスティスに行ってくれるか?」
「それは構わないけど、何故? 彼の尻拭いなら、あまりしたくないのだけど……」
「くくく。そりゃ誰もしたかぁないだろうさ!」
「黙れ、ブルーノ。アピス、君にはクルエの仕事の記録を頼みたい。どうせ彼に正確な記録も報告も無理だ」
「そりゃそうだな。奴にそんなお頭はねぇ」
「……かと言ってなんの記録も残さないのは、今回に限っては特に勿体ない。むしろ、多大な損失だ。そこで、君には現地に行って貰って代わりに報告書をまとめてくれ」
「それって結局は尻拭いよねぇ……。まぁいいわ! 例え彼が失敗しても、私は傍観してて良いのしょう?」
「当然。仮にクルエントゥスが捕まる、もしくは死亡する事があっても切り捨てて構わない。むしろ、見捨てろ」
「ふふふ。そう。なら良かった。もし最悪のケースでは彼を助けろなんて言われたら、どうしてくれようかと思ったわ」
「…………」
「ふふっ。じゃあ行ってくるわ」
「姉さんに限って何かあるとは思えねぇっすけど、気を付けて行ってくるっすよ」
「バカの御守り、精々頑張ってこいや」
「では、良き報告を期待しているぞ」
「フフフ。期待に添えれは良いけどね。では、御機嫌よう!」




