3-10「若干やっちまった感がある」
ストックが完全に切れたので、仕事帰りに急いで書き上げました
一方的に突っかかってきた挙句、剣を振りかざす男に対して俺はスキルを発動させた。
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対象【エドガー】
G:■■■■(4)
B:■■■■■■(6)
ポイントを変更しますか?
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対象【シャムシール】
G:■■(2)
B:■■■■■■■■(8)
ポイントを変更しますか?
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この男の名前はエドガーというらしい。ちなみに、シャムシールというのはそのエドガーが抜いた剣の名称で、見た感じ片刃の曲刀である。
と言うか、このスキルが生物以外の無機物にまで有効だとは、軽く驚きだ。
とは言っても、今はその辺をゆっくり考察している暇はなさそうなので、さっさとポイントを確定してしまおう。
まずは、危険な得物・シャムシールの方を1/9に変更し、次いでエトガ―自身も3/7くらいに変更してポイントを確定させる。
前回用いたように0/10の極振りにしなかったのは、一応、前回の反省を踏まえた考察の結果だ。
と言うのも、確かにクレイジータイガー戦において0/10の極振りはこちら側に有利に働いたが、直後、10/0と割り振りが逆転して一転ピンチとなり死に掛けた。スキルの詳細でも明かされてはいたが、この事から、このスキルで運を操作すると一定時間後に反転する性質がある事が判明している。今後、あまり極振りを多用するのは危険かもしれない。
また――こちらは推測でしかないが――このポイントの振り方に関して、おそらく、BADに多く振れば振るほど命に直接的に関わる気がする。根拠は、今までの実績。最初にこのスキルをテストしたヤクスの樹はBADに全振りした結果、クレイジータイガーに圧し折られた。次いで、そのクレイジータイガーも同じくBADに全振りした結果、結果的に死んでこそいないものの普通の生物なら即死でもおかしくないダメージを負っている。三度目、GOOD全振りの反動で俺の運気がBAD全振りに代わった途端、俺はクレイジータイガーの牙に貫かれて致命傷を負った。これだけ実例が揃うと、おそらくこの推測もあながち間違いではないと思う。
そんな事を考慮した結果、人間であるエドガーはBADに7ポイントで様子見、その武器に関しては元々悪かった運気をさらに1ポイント減らす処置にしてみた。
この振り分けなら、万一にも致命的な事にはならないだろう。限りなく極振りに近い武器の方はともかくとして。
そうこうしている内にシャムシールを手にしたエドガーが頭上からの振り降ろしを仕掛けてきた。
俺もこれに応戦すべく、《アイテムボックス》内の成牙を現出させると、素人ながらに鍔迫り合いに持ち込むべく腕を振った。
そして起こった出来事が、例の『ガキン!』『バキッ!』『ガラン』である。
スキルによる小細工は施していたが、この結果にはちょっと言葉が出てこない。
起こった一連の流れを説明すると、以下の通りだ。
成牙で相手の刀を受け止めるはずがタイミングがズレ、成牙の握り部分、その先端いわゆる柄頭が相手の剣・シャムシールの刀身の腹に命中。これが『ガキン!』という打撃音の正体。
続いて、脇腹を打ち付けられたシャムシールの刀身が、『バキッ!』と音を立てて真っ二つに折れたのが二番目の音。
最後の『ガラン』というのは、その折れた刀身が石畳の床に落ちて鳴り響いた音である。
つまり、事実のみを言えば、剣で攻撃してきたエドガーに対して、迎撃した俺がその刀身を破砕した構図。おそらく周囲には、俺が短剣の一振りで剣を叩き折ったように見えた事だろう。
事実は、微妙に違う――。いや、むしろ本人の想い描いた迎撃とは、大分違っている。
「狙ってやったのか!?」
「いや、まさか……」
「偶然じゃないのか? 当たり所が良かっただけだろ」
「だが、エトガーアレだろ。実力的にはBに届くってもっぱらの噂だぞ」
「じゃあ、あいつBランク間近のCランクを一撃で!?」
「ってか、あいつ、あの武器どっから出した? 腰に差してたか?」
「いや、鞘が見当たらねぇ。となると……」
「まさか《アイテムボックス》か!?」
ちょっと前まで体のイイ見世物くらいに眺めていた冒険者たちが、にわかにざわめき出す。
――――ってか、この人、メイさんと同じCランカーだったのか…。
何故か目を限界まで開かんばかりに見開いて、ほとんど根元から刀身が折れた剣を見詰めている。そして、その手はブルブルと震えている。 ――――大丈夫か、この人?
余計に逆上して襲ってきそうな雰囲気すらあるエトガーの様子を観察しつつ、いつでも迎撃できるように成牙は手中に構えて警戒していると――
「一体、何の騒ぎだ!?」
とある男性の怒号が響いた。
本作は極力、毎日1回以上の更新を目指してます
ただし、ストックが切れたので以降、仕事終わりから寝るまでの間にその日の分を執筆する形になるので更新時間はまちまちになると思います
そんな本作ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いですm(_ _)m




