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その転生者はスキルも魔法も【視て盗む】〜異世界転生ものが大好きな男の異世界転生〜  作者: 空茶日
第2章 少女が見た英雄の背中は

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第22話 人生の相棒とついに巡り合う



 奇襲時に俺が最も大切だと思うこと。


 それは、『相手に準備をさせないこと』だ。

 いくら見張りがいたとしても、四六時中ずっと集中していられるわけがない。


 だからこそ、実際に襲撃を受けた場合…………思考の空白は誰にでも必ず生まれる。


「ぐあぁぁぁ!」

「なんだ! テメェら何者だ!」

「ここをどこだと思って!」

「イテェ! 俺の腕がぁぁぁ!」


 突入直後、相手が状況を把握するまでの数瞬。最も近くにいた2人をアルとグレースが切り伏せる。そのまま止まることなく次のターゲットへ。


 この段階で相手も気を取り直した。ここからは乱戦だ。


 残りは8人。ガルフが言っていた、おおよそ10人ってのはまんまピッタリだったな。


「ルイン坊! その先が地下じゃ!」


 周囲を探っていたガルフが広間の奥にある1つの扉を指さした。


「了解! そんじゃ行ってくるわ」


 激しさを増していく剣戟の音をバックに、目的の扉へ。



「まぁ、さすがに素通りはさせてくれないわな」


 扉の前には1人の巨漢が陣取っている。こいつは対処しないとダメか。

 巨漢の男も向かってくる俺に気付いた。


「このガキ! ぶっ潰してやる!」


 手にした棍棒のようなものを、力任せに振り下ろしてくるが


「おせぇよ」


 全く脅威を感じない。半身になってかわしながら、男の横をすり抜ける。


 そして、


 手に持った短剣で、すれ違いざまに巨漢の首を斬った。


「が……ぁ……」


 血を噴き出しながら倒れる男を、横目で見ながら思考する。


(……だと思ったよ)


 多少、気持ち悪いというか生理的な嫌悪感みたいなものはあるが、そこまでではない。

 例によって、人を殺しても激しい動揺なんかは特になかった。


「それよりセレナ様だ」


 すぐに頭を切り替えて目の前の扉を開き、階段を駆け降りる。


 ……その背中を、仲間たちは複雑な表情で見送った。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★



「セレナ様!」

「っ! ルイン様!」


 階段を降りた先の通路を歩くと、すぐにセレナ様が見えた。

 地下牢に入れられてはいるが、縛られている訳じゃないし、特に何かされた様子もない。ひとまずは胸を撫で下ろした。


「助けに来ました。上には仲間と、グレースさんもいますよ」

「よ、良かったっ。もう2度と……会えないのかと……うっ、うっ」

「もう大丈夫です。ガーランド様にもすぐに会えます」


 気が抜けたのか、ポロポロと涙を流し始める。


(……そりゃそうだよ。よく頑張ったな、ホントに)


 とにかく早く出してあげないと。……目につく場所に鍵はないな。上にいる誰かが持ってるのかもしれない。


 ……それなら。


「少し鉄格子から離れてもらえますか? 斬ります」

「は、はい!」


 セレナ様が離れたのを確認してスキルを発動する。


「【水鏡】」


 鍵の部分を斬りつけると、周りの鉄格子ごとあっさり切断できた。


 うん。やっぱスキルだって、ハッキリわかんだね。


「よし。行きましょうか」


 手を差し出すと、満開の花のような笑顔でその手を取ってくれた。


「はいっ!」





「そこまでだ。ガキ」





 いつの間にか、黒いフードを纏った男が階段前に立っていた。



 ……安心したところに、一番強い奴が現れる。

 ここもテンプレかぁ。これは無ければいいなぁ、ってお祈りしてたんだけど。


 基本的にこの世界の女神であるところのリーン様は、俺の祈りはガン無視していくスタイルらしい。やめてよね。


「セレナ様はそこにいてください」

「で、でもっ!」


 なら俺も、先人たちに倣って勝利フラグを立てちゃうもんね。


「俺を信じろ」

「っ! ……は、はいぃ」


 『必殺! 決戦前、身分の高い女の子にいきなりタメ口でいい格好をしだすと確実に生き残れるアレ』


 ……ふぅ。これで多少の安全は確保できたとみていいだろう(確信)


「ナイトごっこか? ここはガキの遊び場じゃねぇぞ。家でやれ家で」

「?」


 なんだこいつ。なんですぐ襲ってこないんだ?



 ……ぞわっ



 っ!? 


 この不快感はなんだ? たしかに今、『なにか』されている!



「何をした?」

「さぁな。言う訳ねぇだろクソガキ」


 男はニヤニヤしながら俺を見ている。



 ……待てよ? 『見ている』?


 ひとつの可能性に思い至った俺は、逆に黒フードの男の眼を『視る』。



 直後に、スキルを習得した手応えを感じた。



 やっぱりな。


 ……やっぱりな!



 いや〜! このスキルはずっと欲しいと思ってたんだよ! 絶対に存在するとは思ってたけど、まさかこんなタイミングで手に入るとは!


 まったく、そうならそうと言ってよ。リーン様ってばお茶目さんなんだから。

 ちょっとした行き違いから、あらぬ逆恨みとかしちゃうところだったじゃないですかぁ。


 ……俺は最初からあなたを信じてました!



 この世界に来てから、もしかしたら今が一番気持ち良くなってるかもしれない。


 前世でよくやっていたソシャゲのガチャで例えるなら、欲しいキャラを最初の10連で2枚抜きして1凸しちゃった時くらい気持ちいい。



 じゃあそろそろ、最高にイカれたメンバーを紹介するぜ!



 今日から俺の人生の相棒となる【鑑定】くんだ!



───────────────


ルイン


レベル10


魔法

【点火】【氷の盾】【ウィンドカッター】


スキル

【視て盗む】【魔力操作】【突進】【剣術】【槍術】【気配察知】【身体強化】【水鏡】【鑑定】←最高にイカれたメンバー


称号:転生者


───────────────



 よし、人生の相棒の紹介も終わったし、


 ふざけるのはここまでにして、いいかげん真面目にやろうか。


ちなみに10連で2枚抜きして1凸したことはありません(真顔)

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