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その転生者はスキルも魔法も【視て盗む】〜異世界転生ものが大好きな男の異世界転生〜  作者: 空茶日
第10章 "アルゴスアイズ"の日常

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第125話 ついに【スラッシュ】習得へ!?

第10章スタートです。


ルインがアルに【スラッシュ】を教わるようです。


 朝、心地よいまどろみから意識が浮上する。


「知らない天井だ」

『……ピュイ〜?』

「ごめん。慣れ親しんだ天井です」


 抱き枕みたいなポジションにすっぽり収まっているカグラに、寝ぼけ眼で「朝から冗談はよし子さん」と言われてしまったので即訂正。


 ヴォルクスにある『渡り鳥の止まり木』にて目を覚ました俺は、もはや私室と言っても過言ではない室内の様子を見て安心した。やっぱ落ち着くのはこの部屋なんですわ。


 ……

 …………

 ………………


 先日、またまた長い道のりを経てガーランド伯爵一行と共に王都から帰還した。


 向かった時と同じ理由で、帰りも転移は使用していない。


 みんなも長旅が終わったばかりでお疲れモードだろうから、数日はお休みということにしたよ。今日もお休みである。


 ……ちなみに、もし調子に乗って1週間も休んでしまった場合は、カトレアにスタンされるレベルで怒られるので気をつけようね。



「とりあえずご飯食べに行こうか」

『ピュイ』


 クイック身支度を終えると、食堂へ向かう俺達であった。



     ※  ※  ※



「まさかローグもカトレアもすでにお出かけしているとは……」

『ピュピュイ』


 シンプルながら美味しい朝食をパクつきつつ、たった今ターシャさんから聞いた情報を整理する。



 まだそんなに朝の遅い時間という訳でもないのに、もう2人は外出してしまったらしい。


 ローグは友達と遊びに、カトレアはソフィと遊びに。みんな友達がいて楽しそうだね。いや、俺にも友達たくさんいるから、全然羨ましいとかはないんだけどね。あくまで一般論としてね。



「そうだろ、アルっ!!」



 タイミング良く食堂にいたので、せっかくだからと相席中のアル達に同意を求めてみた。


「いきなりなんだよ。メシ食ってんだから、急に叫ぶんじゃねえよ」

「ふふっ! 今日もルインは元気いっぱいね!」

「ホッホッホ」


 彼らは今日も平常運転である。なんでも今日は"フェザーテイル"もお休みらしく、ゆっくりとした朝を過ごしている。



 あ、そうだ! せっかくお互いに休みなら、この前少し思ったことをお願いしてみよう。


「アルってこの後、時間ある?」

「なんだそれ。ダジャレか?」

「「ぷっ! あはははっ!」」

『ピュフッ!』


 えぇ……。


 普通に聞いただけなのに、なんかドッカンドッカン受けたんだけど。あと、カグラも器用に噴き出した。おまえ、こういうの好きなのか。


「違うって。日常会話で自然とダジャレになっちゃう厄介な名前はやめてもろて」

「名前に文句言われたのは初めてだよ。この後付き合うのは構わんが、何か用事か?」


 アルの疑問に対して単刀直入に答える。



「ちょっと俺に【スラッシュ】を教えてくれない?」




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★




 朝食をいただいた後、善は急げとばかりにかつてスタンピードがあった東の平原に移動する。テレーゼとガルフも暇なのかついてきた。


「本当に【スラッシュ】でいいのか? 俺が言うのもなんだが、他のスキルの方が良くないか?」

「そうよ! 勿体ないわよ!」


 どうやら勘違いさせてしまったようだ。俺が訂正しようとすると。


「ふむ。ルイン坊はスキルで盗むわけではなく、自力での習得を試そうとしておるのではないかのぅ」

「ガルフ、正解。感覚的に今ならいけるんじゃないかと思ってさ」


 ガルフが俺の考えを汲んでくれた。さすが元宮廷魔術師だぜ。


「あ〜、なるほど。その感覚があるならいけるんじゃないか?」

「うん。だから試してみたくて」



 今更だけど、この世界のスキルって本当によく分かってないんだよね。


 一般的に攻撃系のアクティブスキルは、本人の才能と血の滲むような努力が上手く噛み合ってようやく習得できると言われている。1つ覚えるだけでも、本来はかなり大変なのだ。


 兵士や騎士でもスキルが少ないな、と思うことが多いのはそのためである。大体の兵士はパッシブで【剣術】【槍術】【弓術】あたりと基本の攻撃系スキルを覚えただけで終わってしまう。


 逆に武器を使わないアクティブスキルは、コツさえ掴めば簡単に習得できるものも結構ある。【身体強化】なんかがこのタイプだね。


 さらに言うと、パッシブ系のスキルなんかはふとした瞬間に習得したりもする。俺が【並列思考】【危機察知】を覚えたのもこのパターンである。



 と、ここまで言っておいてなんだが、今挙げたものとは関係なく覚える『例外ケース』もかなり多い。


 たとえ攻撃系のアクティブスキルだろうが、あっさり覚えることもあるし、レベルが上がった際に自然と習得したりすることもあったりする。


 なので、「あ、いけるかも」と思った時には試してみた方がいい。スキル習得にはそういう『感覚』が大事なのだ。



「ということでね。何かコツがあれば教えてくれない?」

「コツねぇ……」

「なんでもいいよ。アルは【スラッシュ】使う時に意識してる事とかない?」


 なんでもいいからと聞いてみると、何か思いついたのか手を"ポンッ"と叩いて口を開いた。


「そういえば、いつも『切り裂く』って強くイメージしてる気がするな。剣の切れ味を『増幅』するみたいな感じで」

「……意外だ。ちゃんと分かりやすい」

「おい。どういう意味だ」


 今までのアルを見てたら「考えるな、感じろ」タイプだと思うじゃんね。


「とにかく1回やってみようか」



 ちゃっかり持参してきた丸太を目の前に設置し、黒鋼の剣を鞘から抜いて上段に構える。


 ……イメージしろ。切れ味を増幅。剣の本来のポテンシャル以上の切れ味を剣に与える感じで。


 しばらく集中していると、手に持った剣が淡く発光するのが視界の端にうっすら見えた。これはいけそうだね。【スラッシュ】くん、ゲットだぜ。



「ん? おぉ? ……あれ?」


 なんかアルの困惑するような声が聞こえたが、意識の外へと追い出す。


 成功を確信した俺は、そのまま自然と頭に浮かび上がってきたスキルの名を高らかに叫びながら剣を振り下ろした。






「【シャープエッジ】!」





──スパッ! ……ゴトッ。



 ……残心。真っ二つになった丸太が、地面に落下する音だけがその場に響き渡る。


 そして、剣を振り抜いた姿勢のまま静止していた俺は、剣を鞘に納めつつたっぷりと間を置いてから口を開いた。





「違う、そうじゃない」



 いや、嬉しいけども!




───────────────


ルイン


レベル 22


魔法

【点火】【ファイアボール】【ウォーターハンマー】【氷の盾】

【ウィンドカッター】【ウィンドシールド】【アースクエイク】

【ライトニング】【ダーク】【シャドウボール】【シャドウニードル】

【ヒール】【転移】



スキル

・パッシブスキル

【魔力操作】【剣術】【槍術】【盾術】【鎌術】【危機察知】【並列思考】


・アクティブスキル

【視て盗む】【インビジブル】【気配察知】【身体強化】【跳躍】

【突進】【乱刀】【水鏡】【炎剣】【シャープエッジ】←NEW

【首刈り】【通打】【破砕撃】【投擲】【ドレインタッチ】【雄叫び】

【鑑定】【テイム】



称号:転生者 格上キラー 女神の使徒


───────────────




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