聖女と召喚師、ダウジングを始める
日間異世界転生/転移ランキング21位ありがとうございます!!
「ダウジング――?」
ハイゼンがわけのわからないという表情で私を見た。
私は覚えている限りの知識をかき集めて答えた。
「そう、ダウジング。まぁ私の世界でのおまじないみたいなものよ。けれど地下水脈や水道管を探すときは結構使われてるらしいわ。こうやって針金を持ったまま、温泉のことを念じて歩くと……」
私は温泉の湯船の方を向いた。
今までまっすぐ前を向いていた針金の先端がくるりと方向を変え、左右に開いた。
「……このようにロッドが反応する。わかる?」
「……本当か?」
ハイゼンが露骨に胡散臭そうに私を見た。
「こんな方法で地下水脈を発見するなどとは見たことも聞いたこともない……。お前、まさかこんな簡単な方法でオンセンを探そうと?」
私は苦笑した。
「みなまで言うな。私だって本気では信じてないけどさ。こういうのは半分気のものよ。……さぁ、ちょっとそこらへんを歩き回ってみましょうか」
そう言って、私は森の方へと歩き出した。
ややあって、ハイゼンも私の後ろに続いた。
全集中・風呂の呼吸――。
「温泉……温泉……」
ぐぬぬぬ……と、私は眉間に皺を寄せて歩いた。
なるべく私の中の超能力がロッドに集中することを念じてみる。
額の中心からなにか不可思議なパワーがほとばしり、全身を包み込んで行くのをイメージしてみる。
「温泉……温泉……」
周囲を吹き渡る風も。
空を飛ぶ小鳥のさえずりも。
木々から落ちる木の葉の音さえも。
全てを停止させるような気持ちで。
私は全身全霊をかけてロッドに念じた。
「温泉……温泉……」
温泉なら何でもいい。
モール泉でも塩化物泉でも化石海水でも。
なんでもいいのだ。
このロッドに反応してくれ。
どうぞここを掘ってくれと示してくれ。
私の中に潜む【絶対温感】よ。
私を取り囲む森羅万象たちよ。
魔晄、ルフ、霊力魔力にエナジー、オーラ。
そして死んだ炎柱の煉○さん。
どうぞここに私たちの行く道を示してくれ――。
十分は歩いた。
三十分は歩いた。
一時間歩いて……私は遂に諦める一言を吐いた。
「――まぁ、最初から期待してなかったしね」
私が投げやりに言うと、ハイゼンが呆れたように言った。
「おい――一時間探してコレか?」
「仕方ないでしょうよ初心者なんだし。私だって最初から見つかると思ってなかったもんね」
「仕方ない、で済むかアホ。敵国相手に大見得切って……本当に大丈夫なのか?」
「ちぇ、グチグチうるさいなぁ。わかったわよ、他の方法を考えりゃいいんでしょ? 全く、何がダウジングよ、こんなの成功すると思ってなかったし。全然期待とか――」
私がそう言いかけた、その瞬間だった。
ピリピリ……と、ダウジングロッドを握る私の手に、なにかしびれるような感覚が走った。
「ん――?」
おかしいな、私金属アレルギーだったっけ?
不審そうに私がロッドを見た瞬間だった。
ヒュン、という風切り音と共に、ロッドが勢いよく左右に開いた。
「面白そう!」
「続きが気になる!」
「温泉行きたい!」
「サウナの後は水風呂だ!」
そう思って頂けましたら【★★★★★】で評価お願いします。
何卒よろしくお願い致します。
【追伸】
3/6ランキングで21位を頂きました!
現在もガンガン伸びてます!
この調子でこの作品をよろしくお願いいたします!!




