ヒーローの日常
すぐに復旧作業が始まり、街は大忙しだ。
「お疲れさまです!」
ガレキを撤去する作業員たちの横を挨拶をしながら通り抜け、学校へ向かう。
いろいろなことを聞いたばかりだが、今組織がどこにいるのか、どこでまた怪物が出るかはわからない。呂都丸は、逃げてきた道はよく覚えてないらしい。
だから、普通に毎日を過ごし、出てきたときに戦うことから始めることにした。
あれから、数日が経ったが、特に何も起こっていない。
「おはよう!真子!!」
「おはよう!天音羽。」
今日も親友に挨拶をし、ついでに幼なじみの優にもラインをする。
『おはよう!!』
『おはよう』
すぐ返信きた。
普通に授業を寝ながら受け、部活をし、1日を終える。
放課後は、真子と他愛もない会話をしながら家に帰る。
「今日また先生に怒られた〜」
「全部天音羽が悪い」
慰めもなく、はっきりと真子に言われてしまった。
「だって、仕方なくない?!ボール投げた後に、その先に先生がいることに気づいたんだもん!しかも、きれいに頭かすめて、先生のカツラ取れちゃうなんて、想像つかないもん!」
「…これからは、ちゃんと周りを見てからボールを投げようね。」
辛辣な表情で言われた。
駅で真子と別れ、自分の家に帰る。
「ただいま!」
「おかえり!」
玄関で、呂都丸が出迎えてくれる。私はヨシヨシと呂都丸を撫でた後、荷物を置いて、すぐ呂都丸と外に出た。
今日も快晴。気持ちいい。
近くに、荷物が重そうなおばあさんがいる。
手首に触れ、呂都丸と変身する。
「おばあさん!荷物持ちますよ!」
「あら!ありがとうね〜」
「いえいえ!このくらい、お安い御用です!!」
人助けをしながら、情報収集をする。
まだ、これといっていい情報はないが、普通に人助けが楽しいから、良しとしよう。
「ありがとうね〜」「ありがとう!」「ありがとうございます!」
今日も、たくさんの感謝をもらった。
「フフ。楽しいね!呂都丸!!」
『うん!』
これが、新しく加わった、私の日常の一部だ。
次の日も、また次の日も、その繰り返し。
授業を終え、部活もやり、放課後は真子と他愛もない会話を…
「ねえ、天音羽。知ってる?」
「何が?」
「最近有名な、ロトっていうヒーロー!」
ゲホッ!思わず、食べていたから揚げ棒を吹いてしまった。
「ぅえ?!し、知らないな〜」
「知らないの?!最近有名だよ!前、急に現れた怪物を瞬殺して、街でも人助けしている、猫のヒーロー!」
そう言いながら、真子はスマホを見せてきた。
「ほら!SNSも、ロトの話題で持ちきりだよ!」
スマホの画面には、ビルをぴょんぴょん飛び越えながら怪物を倒す、ロトの姿が映っていた。そして…いいね、再投稿数が、数百万…。
「嘘でしょ~?!」
街中に響き渡るような大声を出して、思わずスマホに飛びついた。
なんか、有名人になってる!




