↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
脳なき猫、翼を広げて世界を包む!〜ヒーロー生活始めます〜  作者: 桜庭木陰
第2章 赤い翼編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
36/49

W.E.L.L.

「あ〜…負けちゃったか〜」

ククッと喉を鳴らしながら、男は笑った。男が動くたびに、白衣に縫い付けた試験管がカチャカチャと音を鳴らす。

「まったく…その試験管なんとかしてくださいよ。うるさくて集中できません。」

眼鏡をかけた男がパソコンを操作しながら、迷惑そうに言う。

「え〜いいじゃん。試験管は芸術だよ。」

「わけの分からないことを言ってる暇があったら、今回の始末をきちんと説明してください。」

「相変わらず冷たいな〜」

男は、拗ねたように唇を尖らせた。

ダンダンと大きな音を鳴らし、目をつり上げ、顔を真っ赤に染めた男が部屋に入ってきた。

「どう落とし前をつけるつもりだ!」

男は、部屋に入った途端、叫んだ。

「桃李!」

桃李と呼ばれた男は、試験管をカチャカチャと鳴らしながら、笑った。

「やだな〜。そんなに怒らないでくださいよ。頭から煙が出てますよ?」

「何をヘラヘラと…!」

男は額に血管を浮かび上がらせ、桃李を茶色の瞳で睨みつけた。

「お前が必ず成功すると言ったから、あの蜘蛛を出したんだぞ!上になんと報告するつもりだ!」

「何も期待した結果が出なかったからって、そんなピリピリしないでくださいよ。あなたも上層部も。寿命縮みますよ?」

「桃李!!」

「あ〜もううるさいなぁ。何も収穫が無かったわけじゃないんだから…」

「!何か掴んだのか?!」

「ええ。」

「なぜそれを先に言わない!」

「言ったほうが良かったですか?」

「お前はいつもいつも…わかったことは全て伝えろ!」

そう叫ぶと男は、強く桃李の腕を引っ張った。

「キャア痛い!なにするんですか〜」

桃李は女みたいに叫び、体をくねらせた。

「これから会議がある。そこでお前の口から直接、報告をしろ。」

「え〜嫌ですよ。僕、堅苦しい場所嫌いです。」

「お前が始めたことだ。責任を取れ。」

「え〜」

男はずんずんと進み、ドアの前でピタリと止まった。

「?」

男は振り返り、きょとんと首をかしげる桃李を上から下まで見回す。

「どうしました?そんなにジロジロ見ないでくださいよ〜」

「桃李。」

「はい?」

「その試験管を片付けろ。」

「…はい?」

「お前、その格好で上層部の前に出るつもりか?」

「いいじゃないですか。試験管は芸術ですよ。」

「くだらんことを言うな!今すぐ片付けろ!」

そう叫んだ後、男はドアを開けた。

「俺は先に行く。お前はその試験管を片付けてから来い!いいか!絶対に変な格好で来るんじゃないぞ!!」

バタンッと強くドアを鳴らしながら、男は出ていった。

「ハハ。なんだか、慌ただしかったね〜」

桃李は、ヘラヘラと笑いながら、眼鏡の男に話しかけた。

「全てあなたが招いたものですが」

「え〜みんな辛辣だな〜」

ムスッとしながら、桃李は白衣を脱ぐ。そのたびに、試験管がカチャカチャと音を鳴らす。

「はあ〜この音、いいなぁ~」

桃李は、うっとりしながら、白衣を揺らす。

「この音、聞かせてあげたい。」

「誰にですか?」

「もちろん、フェリスにだよ〜」

「…ロトにかと思ってました。」

「誰が、あんな子猫ちゃんに興味を持つだって?」

「違ったんですか?」

「うん。違う。」

そう言いながら、桃李はニタリと笑った。先程のふざけた態度とは打ってかわり、狂者のような恐ろしさが浮かび上がる。

「僕が興味あるのは、成功体だけだ。」

桃李は、更に笑みを深め、試験管を掲げる。

「一度、戦ってみたいな〜」

お久しぶりです!更新がかなり遅れてしまい、大変申し訳ございません…。

これからは少しずつ更新を再開していきたいと思っていますので、ご愛読いただけると嬉しいです…!

さて、今回は敵組織サイドからお話を書かせていただきました!桃李…だいぶクセキャラですね…。今後天音羽たちとどう関わってくるのか、皆さんお楽しみに!

最後に、長い間天音羽たちの話の続きを待ってくださっていた皆さん、本当にありがとうございます!これからも天音羽たちをよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。