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境界線の上  作者: 神無 乃愛
外伝

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68/74

思うところ


 ダレルが乗った機体の色は「黒」だった。通信は最初の一分(いちぶ)の間、同色の巨体(コア)で出来る。そのあとは近くの同色同士でしか通信が出来ない。その間に指揮官を決め、意志を汲んで動く、それがミッションのようなものだ。

 そして、「黒」以外に四人がいる。どの機体に乗っているか分からない。


『私はミラン。階級は中佐』

 何人か名乗ったところで、出てきた男。そして自分の指揮下に入れとのたまった。

 ダレルが記憶している限り、このミランはあの狸の腰巾着だった男だ。老害ともいえた前任の特殊部隊の責任者。ミランに関しての記憶はあまり無い。

 面白い。

 どうせだ。指揮下に入ってみようか。ダレルは名乗ることなく、従った。


 ミランとの通信はあっという間に途切れた。残りは、ミランの意思をどこまで汲めるかという、ダレルの試練になる。

 他の色の巨体(コア)を丁寧に倒していく。

 近くに「黒」の巨体(コア)が来た。通信圏内だ。

『凄い腕だな。……あんたさっき自己紹介して無いだろ? 俺は、シェム』

『私はダ……いやダーク』

 ここでダレルと名乗るのは不味いだろう。

『へぇ。一撃必殺か。すげぇな。無駄な弾が無いよ。見ろよ。ミラン中佐の指示に従っている馬鹿共、弾使い切りそうだぜ』

『どうせだ、シェム。君が指揮を執ってみないか?』

『俺?』

『そう、君だ。数機私が集めてくる。そうでもしないと黒が負ける』

『……俺、指揮なんてできねぇぞ?』

『大丈夫だ。最悪私責任取るから』

『あっそ……。自信家じゃんか。あんたが執んなよ』

『いや、私は君の(、、)指揮に従いたいんだ』

 見極めてみたい。この男の能力を。ミランのところにいる連中の弾の残りに気がついたこの男を。

一分(いちぶ)で戻る。それまで生き残っていてくれ』

 了承する前にダレルはシェムの傍から離れた。

 本当に数人見繕ってシェムのところに戻る。そして、シェムがあっという間に編成を組んだ。

 予想以上の人材かもしれない、ダレルはそう思った。


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